音の本棚『日本スポーツグラフ④ 楽器の本』1976年のアーカイブス (後編)

ギター少年の夢を載せて輝いた『楽器の本』。こうして「手元にある写真集」をパラパラとめくると、その時間に戻れる気がするのは私だけでしょうか。

レアなサンバーストのSG

VM (Vintage Maniacs)前編では、めずらしく日本製アンプにスポットを当てていましたね。

FV (Fukazawa Vintage Club)個人的には、世界最高峰のアンプのひとつだと思うよ。これ一台あれば、だいたいどんなシチュエーションでも何とかなった。

VMそれにしても、ギブソンが登場しない回ですね。しかも前後編で。つまらないなあ。

FVじゃあ、「Zemaitis」にいく前に、ちょっとGibsonを見ておこうか。

VMおお~、ちゃんと載ってるじゃないですか。

FVそりゃそうだよ。カタログの表紙と同じ写真を使っているけど、まあ、結構たくさんのエレキやアコギを掲載しているよ。

VMほんとだ。これじゃあ、「ギブソン&その他」って感じです。

FV憧れだから、そうなるんじゃないの?

FVサンバーストのSGって、レアだな。

活力ある日本製ギター


VMギブソン以外では、どうですか?

FV当時は、「ギブソンといえば、ギルド」みたいな双璧だったから、こんな感じでS-100のどんぐり彫刻モデルも載ってて、レアと言えばレアだな。

VM日本製のギターをみると、デザインとかオリジナリティがあふれていて、活力ある時代だって伝わってきますよ。

FVグヤトーンとか、H.S.Andersonとかだね。君は、当時のことは知らないだろ?

VMでも、H.S.Andersonは、Vintage Maniacsでスプリットヘッドのエキスプローラーを企画したときにカタログで見てからは、結構ハマってます。

VMいま気が付いたんですけど、結構切り抜きされたページがありますね。

FVそうなんだよ。こうして読み返してみると、ところどころ「カッターで切り取って」あって、もともと何が掲載されていたのか思い出せない。

楽器の本=山内テツさん=Zemaitis

VM『楽器の本』さいごのテーマは「Zemaitis」ですね。

FVそりゃあ、もう、なんたって「Zemaitis」でしょ。『楽器の本』イコール「山内テツさん」イコール「Zemaitis」ですよ。

VMちょっとFVさんの著書の宣伝をさせていただきますと、ゼマイティス写真集『Stay with Z』には、『楽器の本』で紹介されたゼマイティス・ベースのオーナーである、元フェイセズのベーシスト「テツ」さんのインタビューも載っています。鎌倉までお伺いして撮影させていただいた、貴重な写真も満載です。

FV『Stay with Z』を、まだ持っていないかたは、ぜひ一度手に取ってくださいね。1976年にタイムスリップできますよ~(笑)

VMギター少年の夢を載せて輝いた『楽器の本』、いかがでしたか? 時代を振り返るとき、こうして「手元にある写真集」をパラパラとめくると、思いもよらずに、手描きのメモや切り取ったページ、折り目とかを発見して、その時間に戻れる気がするのは私だけでしょうか。

FVその〆の言葉、私が言うはずだったのに……(笑)

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