Vintage Zemaitis その3 - Z&PJE&GTZ(前編)

Made in Englandの至宝「Zemaitis」を紹介するシリーズの第3回。今回はZemaitisに加えPatrick James EggleとGTZをご覧いただきます。「トニー・ゼマイティス」の完璧な美と、そこからインスパイアされたデザインが、ギターを愛し製作家を志すすべての若者達に、創作活動のヒントを与えてくれることを願っています。

独特の美意識が漂う「Made in England」の至宝「Zemaitis」を紹介するシリーズの第3回。今回ご覧いただくのは、ZemaitisとPatrick James Eggle、そしてGTZのスタジオ・ショットです。イングランドの名匠「トニー・ゼマイティス」の完璧な美と、そこからインスパイアされたデザインが、ギターを愛し製作家を志すすべての若者達に、創作活動のヒントを与えてくれることを願っています。

VM…とかなんとかいっちゃって、結局アーカイヴですよね。

FVうーん、「元も子も・実も蓋も・味も素っ気もない」言い方だけど、Zemaitisってなかなかハウススタジオでの撮影を紹介する機会がないからさ。

VMこの時の撮影会、写真集出してくださいよ。 あ、それと「“身”も蓋もない」ですよ。

FVえっ、そうなの?

VM目黒のStudio EASEさん、ほんとにいつお邪魔しても、アンティークな佇まいと多角的に取り入れた自然光が素敵です。ここを借り切っての撮影、随分贅沢してますね。

FVこの時は、写真家の龍山悠一先生と後藤珠己さん、パフォーマーの紫穂さんをはじめ、たくさんのスタッフのみなさんにお世話になりました。ギターも21本持ち込んで、シャカリキに撮影したね。

VMトップの写真、このトライアングルは、ほとんど公開されたことのないZemaitisのディスク・フロントだと思いましたが。

FV豪華なデザインに、背景のやさぐれたマンハッタンのアパートっぽさがドラマチックだろ?

VM自分で褒めないでくださいよ。そもそも、ラウンドディスクでさえ数本しか作ってないのに。なんか、このデザインを見ると溜息が出るというか、良く思いつきますね、トニー。

FV彼をアーティストと呼ぶ所以だな。

VMFVさんが一番好きなZemaitisって、どれなんですか?

FVうーん、全部が全部、大好きだから。何本か選ぶって難しいなあ。

VMじゃあ、僕が選んであげますよ。えーっと…

FVいつもの事だけど、ほんと「ズケズケしい」ね。

VMこれ、どうですか? 

FVPatrick James EggleのDiscusね。最高にCoolだよ。ブリッジのデザインも趣向を凝らしていて、コンパクトに機能的。インダストリアル・デザインとして逸品だね。

VMZemaitisじゃないんだ。なるほどに、トニーからの影響を色濃く出しながらも、オリジナリティをしっかりと発揮しています。デザインとユーティリティの両方が完成していますね。

FVディスクのエングレイヴィングはダニー(オヴライエン)だから、共通したテイストがあるよ。

VM英国人同士、通じるところがあるんでしょうかね、TonyとPatrickは。

FVダニーに彫金を頼むときは、なるべく丁寧なデッサンを準備すると良いよ。適当なリクエストを出すと、適当なことにならんとも限らんから。

VMあ、悪口言ってる(笑)

FVいやいや、職人さんへのリスペクト。このイラスト見ると、「おー、ここまで描くのか」って思うよね。

VMほかのPJEも見たいです。

FVどう? インパクトあるよね。

VMうひゃ~、これはゴテゴテしててアメコミっぽい。

FV3PUのDiscusは、ヴィンテージ・ギブソンのTVイエローっぽい、木目が透けて見えるフィニッシュ。

VMこの人、GibsonのLP Jrとか好きそうですねえ。

FVジュニアのタイトなサウンドとステージ映えするデコレーション。カスタムギターの真骨頂ってところかな。

FV第2回で紹介した、宇崎竜童さんの髑髏インレイも抜群の存在感だと思わない?

VM写真としては、ダークグリーンの背景が色合いとして好きですね。

FVたしかに、ぐっと落ち着いた印象になった。

VMこれなんか、対比が面白いですよ。本来無機質なはずのギターが、紫穂さん演じる「生命感の無い純白の石膏スタチュー」をバックに、むしろ躍動感が出ている。

FV君の解説、シンプルな感覚を難しそうに語るから、説得感が出てるぞ。

VM写真を順番に見ていくだけでも、結構ボリュームありますね。次はGTZです。

FVGTZは同じデザインが無いから、見比べて楽しんでください。

ミルキーホワイトを基調とした、ニューハンプシャー。12Fのインレイがステージで輝きます
ランダムに貼られたゴールド・パーリーがステージ映えするYellow Monkey
骨格標本写真集『BONES(湯沢英治著/早川書房)』からインスパイアされたインレイデザイン
デッサンした骨格標本は「レッサーパンダ」。愛嬌のある外観とのギャップが面白い
マホガニー製のバックパネルにもダイナミックなインレイを施している。松崎淳渾身の作品
アンニュイなテイストを醸し出す、カスタム・デラックス
Zemaitis Hearts and Soulと、GTZ Soloのツーショット

Tonyからインスパイアされたハンドメイド・ギターといえば、キース(リチャーズ)やBilly Gibbons愛用で知られる、アメリカンなデザインの「Newman Guitars」も、ある種の正統派Zemaitisフォロワーとしてロック・テイスト満載です。

ターコイズのワンポイント・インレイが無機質なメタルプレートに彩を添える
ダニーの彫金が並ぶ工房
Vintage Guitar Magazineで紹介されたメタルフロントとソリッドカラーの2機種

掲載されている文章および画像の無断転載・引用(ソーシャルボタンは除く)は固くお断わりいたします。

最新の記事

Vintage Zemaitis その3 - Z&PJE&GTZ(前編)

魅惑のコンバージョン

タペストリーでGood Job!! - 後編

「4880分の1」 レスポール・デラックス・GT(後編)

おすすめ記事

港を見ながらギター撮影 - 横浜・港の見える丘公園編

メダリオンへの憧れ - ファイヤーバード編(2)~ 71年と63年のスペック比較

EBは奥が深すぎて…の後編

まだまだ発見SG Custom - 時代のはざまにGo! (後編)