国内外の豪華なギブソン・カタログ
オリジナル・レスポールの写真が掲載された1960年当時のカタログを見た後は、ヒストリック・コレクション以降に配布された、ギブソンの国内外の豪華なカタログ(パンフレット)を見てみましょう。
オリジナル・レスポールの写真が掲載された1960年当時のカタログを見た後は、ヒストリック・コレクション以降に配布された、ギブソンの国内外の豪華なカタログ(パンフレット)を見てみましょう。
ギブソンのカタログを大まかに3つに分類してみました。「ヒストリック・コレクションのラインナップ・カタログ」「ギターの詳細比較のリーフレット」「通常のラインナップ+ヒスコレのカタログ」です。 本家のGibson USAで発行されるカタログは比較的重厚で写真も綺麗ですが、説明文などは簡素で最低限のスペックしか載っていません。その代わり、ディーラー向けには細かなスペックも記載された、一枚もののリーフレットがモデル毎に配布されたりするようです。
日本にいると、なかなか北米や欧州で配布されるカタログを入手する機会がありませんので、ぜひ現地のコレクターの方々で店頭配布カタログを収集されておられるマニアがおられたら、Vintage Maniacsにご連絡いただければと思います。さて、写真のUSA版ヒスコレ・カタログでは当時発売されたばかりのジミ・ヘンドリックス・フライングVが掲載されていました。手前の2010年版は、広げるとドンっとエリック・クラプトンです。
日本でも、北米版なみの重厚なヒストリック・コレクションのカタログが店頭配布されています。眺めているだけでも楽しい、リッチな構成です。子供のころ、ミツワに行って911のカタログをもらって帰った時のドキドキ感が蘇りますね。ピックアップのみのカタログも出ていたのは、ギブソンがバーストバッカーに注いだ情熱がうかがえます。
一方で、通常ラインナップも掲載された総合カタログはフルカラーで圧巻です。70ページを超え、10万円前後のSGやフライングV、レスポール・スペシャルなどの普及モデルから、100万円以上のフルアコースティックギターまでが網羅されており、さらにはストラップ、弦、ケースなども盛りだくさんです。これ一冊を熟読しようとすると、おおよそ休日の午前中いっぱいかかりそうです。しかも価格がきちんと掲載されていて資料としても価値があります。
日本特有のもので海外のコレクターから羨望のまなざしで見られているのが、ヒスコレやヴィンテージのスペックを丁寧な写真入りで比較掲載した、図鑑のようなリーフレットです。これが店頭で無料でもらえるのは驚きです。雑誌で特集された記事の抜き刷りで、記事自体のレベルも非常に高いので、一冊は手元に置きたいですね。
バージョンによってはファクトリーツアー(工場見学)のコーナーもあり、写真の背景に写っている工場の機会や工程をみると、概ねの製作工程の推察もできます。この手のカタログは70年代に荒井貿易がギブソンの総輸入元だったころから定期的に発行されているものです。 ヒストリック・コレクションの変遷を追うと同時に、山野楽器/Gibson Japanがカタログに注いだ情熱をみると、さすがヒスコレ大国と感心するわけです。次回は80年代前後のレスポール・リイシュー登場前後まで時代をさかのぼってカタログを見ていきたいと思います。
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