アーティストシリーズ・ギターケース - 謎の高級ケーストリオ
今回紹介するのは、70年代に突如としてギブソンが別売に踏み切った謎の高級ケーストリオ「アーティストシリーズ・ハードケース」です。このシリーズはSG用がフラワー柄のサイケなデザイン、レスポール用がブラックとオックスブラッドの2種類、計3種からなっています。
ギブソンのハードケースでコレクターアイテムといえば、筆頭にあがるのが50年代のレスポール用ブラウン・スリムケースですね。もともとの生産台数は、レスポール・スタンダードやスペシャルなどのギターの生産数量を考慮すると、それでも2,000~3,000台ぐらいでしょうか。
今回紹介するのは、70年代に突如としてギブソンが別売に踏み切った謎の高級ケーストリオ「アーティストシリーズ・ハードケース」です。このシリーズはSG用がフラワー柄のサイケなデザイン、レスポール用がブラックとオックスブラッドの2種類、計3種からなっています。
ブラックのレスポール用が一緒に撮影できなかったのが少し残念ですが、順番に見ていきましょう。
蓋を開けると、内側のライニングが毛足の長い高級なヴェルベット地で、Gibsonとプリントされた襷が蓋の内側についています。これは楽譜やカタログを挟むためのものだったと思います。
ケースに付属しているキーを見ると、このケースが50年代のLifton社製に使われていたExcelsiorのラッチが採用されているのがわかります。
では細部を見てみましょう。まずハンドルはプラスチック製のG&Gなどと同じタイプです。
ラッチは60年代と同じ形状で、厚めのメッキが施されています。
ケースのエンドにはプロテクタープレートがついており、デザインは50年代のブラウンケースと同じになっています。
裏側のヒンジは60年代の一般的なギブソン・ハードケースと同じ。
特筆すべきは、ブラス製のGibsonプレートが取り付けられている点です。これは50年代のギターケースへのオマージュでしょうか。かっこいいですね。
内側のライニングは毛足が長く高級感たっぷり。Gibsonロゴの襷も素敵です。
オックスブラッドのレスポール用アーティストケースも基本的には同じ仕様で、内側に襷があり、ヘッド部分にはGibsonのバッチが取り付けられています。
ライニングの毛足も長いですね。
このシリーズのギターケースを集めていて不思議に思うことがあります。なぜか機能的に無意味なリベットがハンドルの横にあるのです。これはどう考えても役目のないパーツですね。
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