なつかしのトレーディングカード Part Ⅱ 後編

全4回でお届けする「トレーディングカード・シリーズ」の最終回は、ギブソンのギター弦を買うと付いてくる「オマケカード」をご紹介。クセのあるモデルも多く「俺スキ」っぽいラインナップのアイテムです。

VM (Vintage Maniacs)おー、いきなりなんか古っぽい写真ですね。というか、これ「デジタル」じゃないですよね?

FV (Fukazawa Vintage Club)よくわかるね。これは、1992年独身寮最後の日に、当時の愛器「NIKON F-3」とフジフイルム「ベルビア」で撮影したカットだ。

VMで、トレーディングカード特集と、どんな関係が…? それにしても、相変わらずFirebird好きですね。

FV前列の3台は、Yamano限定で唐突に登場した「Ⅰ」で、銀座の山野楽器におしかけて3台連番で購入したんだ。

VM相変わらず、アホなことやってたんですね。

FV昔も今も、Firebird Ⅰが大好きだよ。で、トレーディングカードとの関係なんだけど。

VMヴィンテージギターのトレーディングカードVol.1Vol.2を特集したので、今日はVol.3ですか?

FVそれがさあ、どうやら「Vol.2」で終わっちゃったみたいなんだよね、企画が。

VMここに、ちゃんと「Ⅲもご期待」って書いてあるのに、残念ですね。

FVまあ、私みたいに、20個も30個もまとめ買いするやつ、いなかったんだろうね、当時。

VMいっこ欲しいなあ…。

FVいいよ、あげるよ。

VMこの16枚をみるかぎり、今回のカードはヴィンテージギターじゃなくて現行モデルみたいですね。

FVこのカードはさ、ギブソンのギター弦を買うと、1パックに一枚入っていて、まさに「オマケカードの神髄」ってやつだ。だけど、現行モデルばかり。

VMだって、50枚そろえるのに、最低50セットの弦を買ったって事でしょ?

FVいやいや、そこまで根性ないから、友人から分けてもらったりネットオークションで買ったりして揃えたんだよ。

VMで、コンプリートした感想は?

FVうーん、不毛だったかな(笑) どちらかというと、「俺スキ」のコーナー向けかも知れない。登場するギターが、クセのあるモデルだったり、発売したのを知らないスペックだったり。

VMで、冒頭のファイヤーバードⅠに話がいくわけですね。

FVそうそう。このカードを集めようと思ったきっかけが、これ。

VMいきなり説明文が間違ってますね。赤線部分。

FVうーん、凄い。よく気がついたね。これさあ、Custom Shopモデルの紹介だけど、実際にGibsonが初めてFirebird Ⅰを復刻したのは、山野楽器用に限定製作した1991年なんだよ。私が3台買ったやつ。

VMね、誰でも知ってますよね。(編集注:「誰でも」は知らないと思います)

FVそれが、一番最初に弦のパッケージから出てきたもんだから、なんか運命的に「集めなきゃ」って、神の声が。

VM堀切玩具堂」が乗り移ってますね(笑)

FVこれが「#1~#8」までだ。

VMレスポールは良いとして、SGはCustomだけかあ。FirebirdもⅤが抜けてますね。

FVカードの裏側は、希望を言わせてもらえば、表の写真の使いまわしではなく、ギターのバックを掲載してほしかった。

VMあ、それは新しいアイデアですね。

FV注目すべきは、この3台。

FVコリーナのトリオ。これは、50枚の中でもすごく大切な3枚だな。

VMFuturaの裏面解説、すっごく適当ですよ。写真と全然違うこと書いてます。そもそも、このFuturaの写真、どこから持ってきたんですかね。

FVそうだね。コリーナ1ピースボディ・ネックとか、ゴールドハードウェアとか書いてあるから、「カスタムショップで、これから出しますよ」的なプレ広告かも(笑)

VMなるほど、このあたりになると、「俺スキ」のコーナーっぽくなりますねえ。

FVだろ? SG StandardとJrは、こっちに載ってたな。

VMカードの左サイドが黒いストライプになっているのが、カスタムショップ・ラインですね。文字もゴールドだ。(#1~#23)

VM僕が欲しいのは、ES-295(#13)です。実機を持ってるから。

FV一番「俺スキ」っぽいのは、#25の「SG Deluxe」だ。

VMこれ、お茶の水のギターショップで中古を見たことありますよ。買えばよかったなあ。

FV「買わずに後悔するなら…」

VM「買って反省しよう」ですよね! わかってるんですけど、決めれないんだよなあ。帰りに寄ったら売れてました。

FVそんなもんだよ。

VMでも、FVさんは持ってるんでしょ? 「マエストロ・ヴァイブローラとビグスビー」の記事で、カタログを紹介してましたよね。

FVああ、あれね。掲載写真に「実機はブロックインレイになります」ってコメントがついてた。

VM僕も、それ覚えてます。この写真でも平気でドットインレイのを使ってますね。

FV実際には、ドットインレイの初期型と、ブロックインレイの後期型があったみたいだよ。カラーも「Blue Ice」だけって書いてあるけど、「Ferrari Red」があった。

VMうーん、たしかに「俺スキ」っぽい匂いがするトレーディングカードだ。後半は、あまり興奮するギターが無いような気がしてきました。

FVアコースティックギターだと、豪華なインレイや特別なモデルでないとカードにしても見栄えしないのかも。ただ、トレーディングカードの醍醐味は、「ひとりひとりに特別な“集めるモチベーション”がある」ってことだ。Part Ⅰでも話したけど、仮面ライダーカードで「ショッカー」ばかり集めているとかね。

VMそっかあ、それはそれで奥が深いような。だからといって、年代別SG Jrが30枚のカードっていうのも…。

FVあ、私は欲しいぞ(笑)

VMまあ、いっちゃなんですけど、ギブソンの醍醐味は、こうしてカードにしたときに、ソリッドボディ、セミアコ、フルアコ、ベース、アコギ、バンジョー、マンドリンと、竿もの(弦楽器)のラインナップが広いことですよね。

FVそうだね。ナッシュビルあたりだと、週末におじいちゃんギタリストが、このあたりの4枚のカードをトレードして集めているかもね。

VMいやあ、今回の「トレーディングカード・シリーズ」はPart ⅠとPart Ⅱも含めて合計4回の特集ですが、なんか釈然としない、不完全燃焼っぽいんですよねえ。

FVVintage Maniacsの読者の皆様とオリジナルカードを作ったら良いんじゃない?

VM面白そうですね!

なぜバンジョーとマンドリンだけカード裏のレイアウトが横なのか、最後までわかりませんでした。
今は無き、世田谷の独身寮にて、著者。

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