ギブソンのピック よもやま話
昔から製品番号が変わってない、ギブソンのいろいろなピックをご紹介します。ナッシュビルでカントリーのライブを見ると、大体のバンドで弦楽器が多彩ですから、楽器店もいろんなピックを準備しておく必要がありそうです。ピックにもいろいろな思い出がありますね。
FV(Fukazawa Vintage Club)「GG73M」って、なんだかわかるかね?
VM(Vintage Maniacs)あ、ギブソンのオムスビ型ピックのミディアムですよね。
FV君は、つまらん事しっとるなあ。
VMいつも使ってますから。そもそもピックって、アメリカではPlectrumとか呼ぶでしょ?北米でギターショップに駆け込んで「ピック、ピック」って言っても通じなかった。
FVそりゃあ突然日本人が入ってきて「Pick! Pick!」って叫んだら「つまんで、つまんで」って意味わからないよ。
VMハンバーガーショップで「Cheese Burger, Take Out!」ってのと一緒ですね。
FVそう。「チーズバーガー持って出てけ!」みたいな(笑)正しくは「To Go」なんだけど、そんな感じでうまく伝わらないときが困るね。
VMピックのシェイプもそうですよ。オムスビ型は「Wedge」ですし。
FVだからギブソンも型番で管理してるんだろう。結構昔から製品番号が変わってない。ワールドワイドに型番で管理してる。
VMGG73は「Wedge」で、GG74は「Standard」って呼んでますね。
FVもともとPlectrumはマンドリン用のツメって単語だから、ギブソンらしい呼び方かもしれない。若い人たちにはPickで通じるだろ。マンドリンはGG09のシェイプだね。
FV真ん中の段の左3つGG50は「STAR」って書いてあって特別な感じがする。
VMGG50もTeardrop型でマンドリン用だと思います。大体同じ数っぽく入っていますね。
FVでも日本だとバンジョーやマンドリンってあまりバンドに入っていないから、ピックも余るんじゃないか?
VM日本だと余りそうですね。ナッシュビルでカントリーのライブを見ると、大体のバンドで弦楽器が多彩ですから、楽器店もいろんなピックを準備しておく必要がありそうです。
VM日本だと、むしろ型番が印字されていないケースの方が汎用性が高いと思います。だいたいみんなオムスビかスタンダードでしょ?
FVジョニー・ウィンターが流行ったときは、サムピックがむっちゃ売れたんですわ。
VMなんで突然大阪弁なんですか。
FVそりゃやっぱりブルースゆうたら、ウエストロードとかしーちゃんとかシンジケートチャプターとか、やっぱ関西やからな。弾けもせんのに、ワシかて元町の国際楽器でサムピック、ようけこうたがな。
VM古いギターケースのポケットにこんなピックを見つけたら、ちょっと嬉しいですよね。前のオーナーとのスピリチュアルな結びつきっていうか。
FVそうだね、ケースのポケットにカポとかストラップとかね。昔、前オーナーが書いたラブレターが入ってたことがあったな(笑)
VM1960年代のカタログでも、ピックには73とか74とかSTARって載っていますね。
FVとにかく、アクセサリーはおいそれと型番を変えていないところがギブソンの凄さだね。
FVこれは1996年のカタログだけど、GG09、GG73、GG74の呼び名はそれぞれ「Teardrop」「Wedge」「Standard」だ。あ、新発見!マンドリン用だと思ってたGG50は「Jazz」って名称だ。
FV手元に1980年頃のカタログがあったので、アクセサリーのピックを見てみよう。
VMていねいにノブやロッドカバーに混ざってピックも掲載されています。
FVGG73などの型番は記載してないけど、説明文では「ソロギター向きのティアドロップとスター」と「トライアンギュラー」に勝手に大別していて混乱しますね。このあたりは輸入元の翻訳家が、きちんと“品番・機能・呼称”を理解せずに書いているためで「右は特にStarと呼ぶ」という日本語など、すこしずっこけです。
VMギブソンのピックにも、いろんな思い出がありそうですね。フラワーマークとか、ずいぶん懐かしいですよ。
FVピックって深いね。しみじみ。
Twitter掲載されている文章および画像の無断転載・引用(ソーシャルボタンは除く)は固くお断わりいたします。
関連する記事
Vintage Maniacs Shopのおすすめアイテム
ギターストラップ修理キット
レザーエンドが傷んだストラップを無理して使うとギターが落下する危険があって怖い。でもお気に入りのストラップだからライブでも使いたい。そんな時にオススメのストラップ・リペアキットです。ストラップの長さ延長にも使えるロングタイプのリペアキットもございます。
ショップで見る