稀少なSG用Zipカバー - 1966年のギブソン・カタログ

1966年のソリッドギターは、SG、メロディーメーカー、そしてファイヤーバードです。SGのページにファイヤーバードの大写しが出しゃばっていることからも、当時フェンダー社に対抗して、いかにギブソンがファイヤーバードに注力していたかがわかりますね。

1960年代に入ると、ギブソンのカタログはフルカラーでページ数も増え豪華になっています。表紙と裏表紙のグラフィックは、これが楽器のカタログなのか良くわからない迷走した雰囲気が出ています。

ギブソン社は、ロゴデザインや広告のフォントに類まれなるグラフィックセンスを発揮しているので、年代別に注視するのも面白いと思います。このカタログでも無機質な表紙のデザイン比してGibsonのロゴは凄くカッコいいですね。

1966年のソリッドギターは、SG、メロディーメーカー、そしてファイヤーバードです。SGのページにファイヤーバードの大写しが出しゃばっていることからも、当時フェンダー社に対抗して、いかにギブソンがファイヤーバードに注力していたかがわかりますね。このころはもうレスポールという呼び名はカタログにありません。

レスポール用のZipper Case Coverが幻なのですから、SG用のCase Cover(ZC-SGC)に至ってはツチノコに出会うより稀少かもしれません。しかし、ちゃんとカタログには掲出されています。SGジュニアの隣にメロディーメーカーの2ピックアップ・モデルがならんでいます。カタログに価格は記載されていませんので、別途入手した1966年版店頭プライスリストを参照してましょう。

SGスタンダードが305ドル、SGジュニアが169.5ドル。メロディーメーカーの2ピックアップ・モデルが179.5ドルとなっており、相変わらずメロディーメーカーはSGジュニアよりも高額です。ここで特筆すべきは、カタログに掲載されていないフライングVの価格が載っていることでしょう。

次回も引き続き1966年のカタログを見ていきます。フルカラーカタログの真骨頂、カスタムカラーのファイヤーバードが登場です。

掲載されている文章および画像の無断転載・引用(ソーシャルボタンは除く)は固くお断わりいたします。

最新の記事

マホなのにラージなレスポール・デラックス

James Yamaguchiさんがやってきた - James Burton Telecaster

ゼマイティス・ベースのチューンナップ(後編) - Stay with T スピンオフ

ゼマイティス・ベースのチューンナップ(前編) - Stay with T スピンオフ

おすすめ記事

音の本棚 - 『Vintage Guitar Magazine (VGM) First, Last, Burst』

音の本棚『日本スポーツグラフ④ 楽器の本』1976年のアーカイブス (前編)

70s-artist-case-series-00

70年代に登場したレスポールとSG用アーティストケース

なつかしのトレーディングカード Part Ⅰ 前編