フライングVで感じるヴィンテージへのノスタルジー
山野楽器が輸入代理店だった時代に限定生産された、めずらしいスペックのフライングVを紹介。ギターケースに入っていた、ヴィンテージファンの心をくすぐる付属品もチェック!
目次
フライングVファンにとって、ヒストリック・コレクションの1Pマホガニー復活は、この上なく嬉しいできごとでした。ショートヴァイブローラの復活やクルーソンペグ、ABR-1というスペックは、アンディ・パウエル(Wishbone Ash)の所有機を彷彿とさせ垂涎でした。上の画像は山野楽器が輸入代理店だった時代の、ちょっとめずらしいヒスコレのフライングVです。この写真を見て「おや?」と思う人、一歩前へ(笑)そうです、ヴァイブローラが搭載されていません。「ヴァイブローラだと音程が安定しない」というユーザーの為にごく少数だけ限定生産されたスペックで、中古でもなかなか見かけません。
ヘッドストックはレギュラーモデルよりもだいぶ長く、ペグ穴の位置が低いので、見た印象が大きく異なります。ただしヘッドの先端はレギュラーモデルよりもなだらかに弧を描いています。ロッドカバーもヒスコレは特別あつらえで、シェイプもロゴもヴィンテージそっくりです。
さらに、なんといってもこのシリアルです。もちろんMade in USAもなければ、ちゃーんと6ケタ。
レギュラーモデルのシリアルもそれなりにがんばっていますが、やっぱり桁数とかフォントとか、ヒスコレマニアにとっては重要なポイントです。
ネックのジョイント。これはこれで70年代のSGとかを彷彿とさせ懐かしい印象満載です。
それと今回撮影していて気がついたのですが、ネックエンドから見ると、この部分もヴィンテージドンズバで表面にT字型に埋め木が見えています。今までホワイトやブラックの塗りつぶしのヒスコレを見ていたので気がつかなかった!
それとブッシュが気に入りました。ちゃんと70年代スペックのフラットヘッドなのです。がんばりましたね。クルーソンはGibson Deluxe刻印にふたこぶ。うーん、SGにもこれを搭載してほしいな。
ブリッジはABR-1。なぜかクロームではなくニッケル。ここはちょっとこだわってほしかった。
フライングVのケースに入っていた付属品をチェック
で、今回久しぶりに山野楽器時代のヒスコレを倉庫から出してきて思ったのは「この頃はいろんなヴィンテージへのノスタルジーが詰め込まれていたなあ」という感想です。
せっかくなので、おさらいをかねてタグなどの付属品一式を見てみましょう。
上の画像左から、山野楽器の日本語取説、ワランティカード、トラスロッド調整説明書(復刻)、カスタムショップのマニュアル、店頭二つ折りタグ(復刻)、注意書、Mr. Dealerカード、説明タグ(復刻)、なぜかLes Paulタグ(笑)、ピック3枚入りポリッシュクロス、ABR-1説明書(復刻)、ピックアップ説明書(復刻)、Custom Shopロゴ入りシールド、ケースキー。なんて豪華なんでしょう!以前はギターショーでも一部の復刻タグがセットで50ドル前後で売られていましたが、とにかくこうした細かな気遣いはヴィンテージファンの心をくすぐりますね。
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