メダリオンVふたたび - ボリュート付きのジャパンリミテッド

ギブソンは時々、予告もなしにマニアックなモデルを限定復刻してくれます。今回は「Japan Limite」なる、ボリュート付きのフライングVをベースとした、新メダリオンVチューニングに挑戦してみました。

ギブソンは時々、予告もなしにマニアックなモデルを限定復刻してくれます。今回は「ジャパンリミテッド」なる、ボリュート付きのフライングVです。カラーは4色ですが、もちろん一番人気はチェリーレッドでしょう。中古市場でもブラックやサンバーストはよく見かけますが、チェリーはなかなか出ないようです。

フライングV・ジャパンリミテッドのカラーバリエーション

これまでVintage ManiacsではレギュラーモデルのフライングVをベースにメダリオンV復刻プロジェクトを企画してきましたが、今回は新たにこの「Japan Limited」をベースとした、新メダリオンVチューニングに挑戦してみました。改造前、改造後、レギュラーVを比較しながら見ていきましょう。次の写真は左から、改造後、ヒスコレ、改造前、レギュラーモデルです。

まず一番目を引くのは「ボリュート」です。

これまで、なぜボリュート付きのフライングVが復刻されなかったのか不思議でなりません。

ボリュートがないレギュラーVのネック裏は、なんとなくノッペリしています。

Japan Limitedのオリジナルは、不覚にも(笑)グローバーなので、ここはクルーソンのダブルライン・ダブルリングに交換しておきます。

スッキリしましたね。表側から見てもスリムです。

Japan Limitedが人気ではなかった一つの理由として、へんてこなトラスロッドカバーがあります。サイズが小さくて2点止め。なぜこんなパーツを新たに作ってまでオリジナルから乖離したルックスにしたのか理解に苦しみます。まあ、どう考えても3点止めの方がかっこいい訳です。当然交換してみました。

裏側からも比較してみましょう。

こうして見てみると、ギブソンは不思議と「フライングVを復刻するたびに互換性のないマチマチのシェイプでファンを惑わせている」といえそうです。

レギュラーと比較しても、違いが歴然ですね。

ボリュートやヘッドシェイプに加えて、このJapan Limitedが往年のメダリオンVファンを唸らせるもう一つのポイントに、ネックの仕込み角度というか、指板とボディのジョイント部分があります。

おわかりでしょうか、下段がJapan Limitedで上段がレギュラーです。Japan Limitedは70年代のメダリオンを正確に復刻していてうれしいですね。

いかがでしょう、チューニング前(右)にくらべてチューニング後(左)は、ずいぶんとヴィンテージっぽさが出たと思います。ピックアップはHystericTeeでTマーク入りの復刻版、ブリッジはお決まりのABR-1に交換し、テールピースはアルミ製です。

やっぱりABR-1はスリムでかっこいい!

かなり究極に近い完成度となった、Vintage Maniacsの新メダリオンVですが、いかがでしたでしょうか。最後にJapan Limited Flying Vの重量ですが、5本触った印象ではレギュラーモデルと比較して軽量な傾向がありました。

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