SG四方山話 その3

3回にわたってお届けしたSG四方山話の最終回。ギブソンのヴィンテージSGは、何本ぐらいネジを使っているんですか? とのご質問をいただいたので、今回はSGのスクリューに注目してご紹介いたします。

VMしかし、SGは奥が深いっていうか、終わりがないですね。

FV毎回あたらしい発見で、新たな境地に踏み入れるような気分だね。

VMSGに偏っているってわけでもないんですけどねえ、Vintage Maniacs自体は。 

FV竹上さんのご協力で、コレクションのレスポール・カスタム68、69、71を順番に紹介したり。バランスとれてるつもりなんだけど、イメージとしてSGマニアっぽいのかも。

VMまあ、FVさんに対する巷のお仲間のイメージって、「GibsonのSGかModerne、あるいはZemaitis」 ってカテゴライズになってますから、過去の発言ふくめて自業自得ですかね。

FV好きなギターのトップ10をやったら、SGシリーズは何本入るかなあ(笑)

VMゴタクは置いといて、読者からのご質問のコーナーです。

FVさんは、ヴィンテージギターのネジについて、すごくマニアっぽく蘊蓄を披露してくれるので、所有ギターのオリジナリティをチェックするとき、おおいに参考にしています。そもそもギブソンのエレキギターって、何本ぐらいネジをつ使っているのが普通なんですか?

FVその質問、なんか君がアレンジしてる気がするなあ。ほんとに原文のままなの?

VMフフフフフフ。 気がつきましたか。原文は「ギブソンのヴィンテージSGは、何本ぐらいネジを使っているんですか?」です。

FV全然違うけど、まあいいか。 ギブソンが80年代に小売店向けに配布していたパーツマニュアルは、機種ごとにイラストも載っていてリファレンスとして秀逸だったから、今度整理して紹介するよ。

VM今回は、せっかくSGの四方山話なので、まずはSGシリーズから見てみましょうか。

FV解体新書でもバラバラにしたSG Standard。ロングヴァイブローラがかっこいいんだが、とにかくネジが多いよね。

VM上から順番に行きましょう。

①クルーソンペグの取り付け用ネジ:12本

②ロッドカバースクリュー:2本
③ピックガードスクリュー:11本
④PUエレベーションスクリュー:4本
⑤ストラップピン:2本
⑥PUポールピース:12本
⑦ヴァイブローラアッセンブリー:10本 
⑧ABR-1サドルスクリュー:6本 
⑨バックカバースクリュー:4本

合計:64本

VMパソコンとかExcelがない60年代に、よくパーツ部門は在庫の管理ができていましたね。ベテランのおっちゃんが何でも知ってて「おお、63年のファイヤーバードのロッドカバーのネジは、F棚12列Ⅰ~Ⅲの後ろから4番目の仕切りに入ってるよ」って感じで倉庫のピッキングやってたんですかね?

FVSG Standardのスクリューで、一番やっかいというか、失くすとアフターマーケットで買えないのがヴァイブローラユニットのカバーを取り付けるサイドのスクリューさ。

VMこれですね! FVさんは、カラマズー工場のデッドストックをたくさん持ってるから困らないでしょうけど、一般的にコレクターはどうすればいいんですかね。

FVヒスコレに搭載されている現行ユニットのネジが共通だから、ギブソン社からは買えるはずだな。

VM今日、ここに遊びに来る前にギブソン・ジャパンに問い合わせてみたんですが、ブリッジやピックアップなどのパーツはユニットで販売はしていますが、ホームページにのっているラインナップがすべてで、ロングヴァイブローラやネジのバラ売りはないとのことでした。

FVそんな時のためのVintage Maniacsだろ?(笑)

VM気軽に問い合わせていただければ、FVさんのパーツボックスから僕が探し出しますよ。

FVそんな安請けあいの口約束して大丈夫? 四方山話も尽きないですが、とにかくSGは集めても集めてもゴールが見えなくて、ライフワークです。SGコレクターのみなさんも同じ気持ちだと思います。北米屈指のSGコレクターである、友人のD.O.さんと話していても、「俺とおまえのSGコレクションを合わせても、ミシガンのG.A.にはかなわん。そして、3人合わせても1960~1973までをコンプリートできない」って焦燥感があって、なんとも楽しいわけです。

SGコレクターには見慣れたライトブラウンのコンデンサ
この滑らかなボリュートが、演奏時に親指と人差し指の水かきに優しい
ノーベル賞級の発明 ABR-1ブリッジ
ぷっくりと盛り上がるブリッジ・エレベーションリング
ユニットをボディに留めているスクリューは、ギブソンらしくなく、ヘッド部分が飛び出しています。
マネできないデザイン。美しいラインがオーナーを魅了する、ファイヤーバードやSGにうってつけのライル模様。

VMFVさんのギターって、かならず埃とかサビが付いたままじゃないですか。なんでですか?

FVそりゃそうだよ。名画の真贋鑑定だって、キャンバスの裏側に付着した埃から、年代を割り出して判別の材料にしたりするんだ。ハードケースの中身もそうだけど、「このギターは作られてから何年が経過していますよ」という科学的鑑定要素がヴィンテージギターの取引で重要なファクターになる時代がすぐそこに来ている。

VMたしかに、以前のような「59サンバーストが25,000ドルですよ」っていう1990年代から、いまや500万ドルを超えるものまである2000年代になって、「本物ですよ」という言葉の重みが、「証明責任」みたいな義務とペアになりつつあります。

FVヴィンテージギターを所有して、弾いて、みんなでワイワイやって…という楽しみに、金銭的価値が不意に加わってきて、いろんな評価基準が複雑になったのかもね。

VM僕は、この60年代のメロディメーカーでいいや。今日、貸してくださいね。

FV拭かないでね(笑)

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