エボニーブロック取り付け用プレート開発秘話
ヴィンテージギターにエボニーブロックを取り付けるための便利アイテム「Tune-O-Kachimatic Plate(チューン・オカチマチック・プレート)」をご紹介。現行モデルのモディファイでも活躍します。
目次
意外と悩むエボニーブロックの取り付け方法
VM(Vintage Maniacs)ヴィンテージギターにエボニーブロックを取り付けるときって両面テープで貼り付けますか?
FV(Fukazawa Vintage Club)そこが悩みどころなんだよ。最近の両面テープは強力で、剥がすときにラッカー塗装をいためたりするから、おいそれと直付けできないよ。
VMこの「エボニーブロック・マウントプレート」は、そんな悩みを解決すべく工夫した感がありますね。
FV工夫というか、これしかアイデアが浮かばないよね。
VM3枚構成なんですね。
FVまあ1枚でもいいんだけど、せっかく高価なブラスでわざわざ作るんだから、サステインとか倍音とか、サウンド的にもメリットが出るようにしてみたんだよ。
VMこのメロディーメーカー、デッドミントですね。
FVタグとかも全部付属していた「Under the bed」といわれる貴重なコンディションだね。
VMで、これにエボニーブロックを搭載しようとすると…
FV両面テープというわけにはいかんだろ?そこでベースになるプレートを作ってみたんだよ。
VM取り付けるのに随分横着してますね。弦くらい外したらどうですか?
FV誰だってやってるだろ?
VMやってませんよ!
ブラスプレートを使ってエボニーブロックを取り付け
FVまず、ヴァイブローラユニットのスクリューを3本とも外す。
FVそしてブラスプレートを下に敷いて…
VMあれ、ブラスプレートがボディから浮いてませんか?
FVさすが、よく観察しとるね。
FV大きいプレートの下に小さなプレートを入れてスクリュー止めすると、小さいプレートから突き出た部分がボディから浮くだろう?
FVこうすると、ボディにブラスプレートの跡が残らないし、実はショートヴァイブローラの弦振動を増幅するサステインプレートのような効果を狙っているんだよ。
VM昔ヤマハでもブリッジの下にブラスブロックを埋めて、サステテインをかせぐ技術がありましたね。このプレートはリバーブユニットみたいな感じがでそうですよ。
FVだろ?(笑)取り付け方は簡単で、小さいプレートに大きなプレートを重ねてスクリューで止めるだけ。
VMお、意外としっかりと固定できますね。これならエボニーブロックを両面テープで貼り付けても本体に影響がないです。嬉しいなあ。
FVどうだ、プレートが見えないだろう。結構優れものだ。
VMヴィンテージギターだけでなく、現行モデルのモディファイでも活躍しますよ。撮影のときに地べたにヴィンテージギターを直置きするFVさんとは思えない細やかな配慮ですね(笑)
FV現行モデルの場合でもサステイン効果は期待したいね。私はプレートを2枚はさんで浮かしているよ。
VMぜひともショートヴァイブローラ搭載のギターに試してほしいですね。
FV商品企画をお手伝いしていただいた御徒町のショップに敬意を表して「Tune-O-Kachimatic Plate(チューン・オカチマチック・プレート)」ってネーミングだ。Aさん、サポートありがとう!
VMそういえば、エボニーブロックのVintage Versionも出ますね。
FVあ、そうだった。ちょっとしたことだけど、ショートヴァイブローラの寸法がヴィンテージのほうが広いんで、あらためて作ってもらった。サイズを比較してみてね。
マウントプレートの素材について
VMプレートの素材が変わればサウンドも違いそうですね。
FVたしかにアルミとステンレスでは随分硬度と質量が異なるから、テールピースの材質しかり、トーンに出る個性があるだろうな。
VMブラスとアルミとステンレス辺りでプレートを作って弾き比べたいです。
FVやるよ、勿論。マニアを自称するからにはね(笑)
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