Bigsby (ビグスビー) が取り付けられたSGを写真でチェック
ギブソンのトレモロ・ユニットで、ヴァイブローラと並行して人気なのがビグスビーです。搭載台数が多いと思われるSGシリーズのビグスビー搭載モデルを見ていきましょう。
目次
ギブソンのトレモロ・ユニットで、ヴァイブローラと並行して人気なのがビグスビーです。ビグスビーはもともと複雑な機構のビブラート・ユニットを、ギブソンやフェンダー、グレッチ向けにOEM供給していたメーカーですが、1966年に当時ギブソン社の社長であったテッド・マッカーティー氏に買収されてからは、さらにギブソン社との関係が強くなります。
レアなビグスビー搭載モデル
実際どれほどの台数のギターがビグスビーを搭載して出荷されたのか正確な数字は把握できていませんが、特に60年代のギブソンにおいてはオプションとして準備されていた程度で、レスポールやSG、ESシリーズなどに搭載されていたとしても非常にめずらしく、ヴィンテージ・マーケットで見つけるのも、なかなか難しいものです。その中でも比較的ビグスビーの搭載台数が多いと思えるのがSGシリーズです。もともと60年代初期のSGにはサイドウェイ・ヴァイブローラが搭載され、その次にはもっとも美しいトレモロ・ユニットとよばれるマエストロ・ヴァイブローラが登場します。しかしその間にも、ミック・テイラーの使用で有名になったビグスビー搭載モデルが稀に製造されています。
ギブソンのソリッドモデルに搭載されたのはB6と呼ばれるユニットです。フェンダーのテレキャスターやギルドのS-100にも似たモデルが搭載されていますが、Bigsbyのロゴ部分がFenderやGuildのGマークに変更されていました。ビグスビーの最近のカタログでも昔ながらの型番が使われていて懐かしいです。
ビグスビーが取り付けられたワイドピックガードのめずらしいSG
さて次のSGは非常にめずらしいワイドピックガードのビグスビー搭載モデルです。60年代中期から後期、特にワイドピックガードの時代はストップテールピース仕様もめずらしく、ましてやビグスビーとなると今まで見たこともない方も多いと思います。写真でもわかる通り、一度もロング・ヴァイブローラが取り付けられたことのない、ファクトリーオリジナルのSG Standard 67 Bigsbyです。
すぐ上の写真をよく見るとボディに小さな穴を埋めたような痕が見えます。これは通常ロング・ヴァイブローラを搭載するときにアースがくる位置です。おそらく工場で途中まで仕上がったボディを使い、ビグスビー好きな従業員が勝手に取り付けてカスタムメイドで作ってしまったのでしょう。しかし搭載位置は通常のモデルと比較して、1/2インチほど下がっています。結構行き当たりばったりな感じがしますね。
14ドルでビグスビー搭載!? 70年代初期のSG
次は70年代初期のSG Standard Bというモデルです。
当時のカタログでは通常モデルが465ドルで、ビグスビー搭載モデルは479ドルです。
差額14ドルは良心的ですね。カタログにオプションとして別売で記載されたビグスビー・ユニットの価格は、75ドルもしています。ゴールドタイプになると倍近い140ドルというのは、すごい価格差です。
現在もヒストリックコレクションでは、ロング・ヴァイブローラ・モデルやショート・ヴァイブローラ・モデル、そしてミック・テイラーのビグスビー搭載モデルも限定で復刻されているので、ビブラート派には嬉しいラインナップですね。
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