音の本棚 - 90年代の憧憬 後編 『Guitars, Guitars, Guitars』
ヴィンテージ・ギター・ショーって、そもそもどれぐらいの頻度で開催されてんだ? 『Guitars, Guitars, Guitars』を手に入れた頃は、まあ「一年に二回ぐらいの大イベントで、北米中からディーラーやバイヤーやコレクターが集まって…」って感じを、勝手に想像してたんだけどね。
ヴィンテージ・ギター・ショーって、そもそもどれぐらいの頻度で開催されてんだ? 『Guitars, Guitars, Guitars』を手に入れた頃は、まあ「一年に二回ぐらいの大イベントで、北米中からディーラーやバイヤーやコレクターが集まって…」って感じを、勝手に想像してたんだけどね。
だって、TEXAS GUITARS SHOWってのは、Player誌でも岩撫安彦氏がカラーでレポートしていて、それこそ「万博なんじゃねえの?」ぐらいに想像力を膨らませてたから。「Billy Gibbonsもやってきました、突然」なんて書いてあるし。
古い切り抜きを引っ張り出してきた。
「よだれが出そう」とか「バースト1ダース」とか書かれた写真を見ては、「行きたいなあ、買いたいなあ、行きたいなあ、買いたいなあ~」って妄想する毎日さ。
このPlayer誌の記事を、いまでも保管しているコレクター諸君は、マイフレンド。
で、なんでこの切り抜きかっていうと、これこれ。この「サンバーストのSG Standard」だ。よーく見てくれ。
「メチャメチャレア」「おそらくこれ一本」「61年後半」って。スゴイよね。実際は何本ぐらいあったんだろう。
『Guitars, Guitars, Guitars』のカラーページにも、別個体のサンバーストSG Standardが登場しているから、おそらく「何本か現存しているんだろう」けれど、そんな事関係ないよ。「メチャクチャレア」なんだから、一本でも三本でも十本でも、「レア」なんだ。そう信じていつか手に入れる日を夢見ているよ、俺は。
カスタムショップが企画してくれても良いんだけどね。
話を戻そう。北米のギターショーは、どれぐらいの頻度で開催されてるかって。ちょっとこれを見てよ。
毎月毎週末どっかの街でなんらかのギターショーが開催されていて、4~5回/月だから、年間だと5~60回だ。北米大陸の広さと移動距離を考えると、MLBの球団職員でも全部に顔出すなんて、とてもできないな(笑) カラマズー工場お膝元の「ミシガン・ギターショー」は、憧れの的。なんとなく、「元Gibson従業員」みたいな人が、唐突に貴重なグッズやレフトオーバーパーツを納屋から引っ張り出して、ショーに持ち込んで、トレードしてそうな。
トレードショーには、ギターだけじゃなくてレコードなんかも扱っているショーがある。
当時は「古いレコードが、こんなにコレクターアイテムになる」なんて誰も思わない。とにかく「CD買ったから、LPいらない~」という雰囲気が溢れてたよ。サウスカロライナは俺が住んでた州だ。ノースカロライナは、その上の州。
田舎のギターショーほど、珍しいモノが持ち込みで売買されるから、侮れない。
『Guitars, Guitars, Guitars』で、ずーっと気になっているギターを3つに絞るとすると、これだな。
あと、番外編でMapギター。当時は現存するなんて思えなくて、「カラマズーの工場長室に一本だけ、プロトタイプが飾られているんだろう。1千万円ぐらいするぞ…」って、勝手に思ってたから、この写真見たときには、腰が抜けたよ。
そんなこんなで、いろいろ資料をほじくり返してたら、Atlantaで随分お世話になったMidtown Musicのレシートや、ギターショーのビデオが出てきた。
このビデオは必見。懐かしくて、60分間、見ちゃったよ。え、ビデオプレイヤー? あるよ、ちゃんとウチに(笑)
資料が前後して申し訳ないんだが、いろいろ出てきたんで、ダイジェストでご紹介。雰囲気だけでも伝わると嬉しいぜ。まずは、前編で触れたNorth Carolinaギターショー。参加しますって連絡したら、手描きのAirmailで、「Welcome」って返事が来る時代。
一緒に送られてきたギターショーのチラシも素敵だ。
捨てれない性格なんだよねえ、ネズミ年生まれだし。
Airmailといえば、ショーで知り合うと、帰国してからも結構手紙のやり取りとか、してた。
四月といえど、アトランタは、ほんとに暑くてね。名物のHot Chicken Wingを激辛で食べながら、ギター談義。
えっと、最後に。いまとなっては、このバッチだって、貴重な宝物だな。
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