音の本棚 - 90年代の憧憬 前編 『Guitars, Guitars, Guitars』

この写真集には、夢が詰まっていた。アメリカへの憧れや、ヴィンテージギターを愛する仲間。ギターショーという舞台に、英語のスラング。寝食忘れて、がむしゃらに見入っていたね。ページを捲るたびに、ほら、ガヤガヤした会場の音が聞こえてくるだろ?

この写真集には、夢が詰まっていた。アメリカへの憧れや、ヴィンテージギターを愛する仲間。ギターショーという舞台に、英語のスラング。寝食忘れて、がむしゃらに見入っていたね。ページを捲るたびに、ほら、ガヤガヤした会場の音が聞こえてくるだろ?

こんな小さなカラー写真だって、穴が空くほど見つめてさ。

Tom(Wittrock)は、1ダースものバーストを展示して、気さくに写真撮らせてくれる。

テキサス・ギターショーに行った友人が買ってきてくれたポスターは、いまでも宝物だよ。まあ、それよりも何よりも、土産話を聞くために成田までピックアップに行って、クルマで一緒に都内に戻ってくると、ほら、なんか自分も一緒に行ってきたみたいな気分になるだろ? そんな時代さ。

90年代も後半になると、北米のいたるところで大小のギターショーが開催されるようになったけど、80年代半ばは、まだまだ黎明期で、こんな人たちが和気あいあいと、ショーを企画開催してたんだって。

アメリカ人って、いつでも奥さんへの感謝を忘れないんだ。この『Guitars, Guitars, Guitars』って写真集は、それこそ穴が空くほど一つ一つの小さな写真を脳裏に焼き付け、いつか自分の手元に来るだろうと、根拠の無い憧れを抱いて、自分のお気に入りを探したもんだ。

Gil(Southworth)は、この本で名前は知ってたけど、実際に本人に会ってみて想像とちがったので、びっくりした。

まあ小話を並べる前に、写真を一緒に見ていこうぜ。

String WestのCrestwoodは、よく見るとDeluxeじゃなくて、2PUのCustomだね。誤植かな。え、「Customは3PUだろう」って? いやいやCrestwoodに限っては違うんだなあ。「エピフォン・オリンピック(中編) - ギターラインナップとスペック比較」を参照してみてくれ。で、言いたかったのは、エピフォンってカッコいいって事よ。

次のページは、レフティだ。俺は兄貴が左利きだったから、なんとなく目がいくんだよなあ。

あと、ベーシストとして言っとくけど、この頃にフェンダーの5弦ベースって初めてみたから、最初「パチモン」かと思ったよ。ボディシェイプが妙に、くにゃくにゃしてるな。

さてさて、待ちに待ったバーストのお出ましだ。

ここに登場するレスポールを全部集めたいと本気で思ってたね。アメリカのギターショーに行けば、バーストがゴロゴロしていて、買い放題だって錯覚して。

呑気なもんだよな。だけど、なんでギターって、手に入れたときよりも買う前のほうが興奮するんだろうねえ。あ、俺だけかな?(笑)

ところで、この「ミニチュアバースト」って、妙にリアルじゃないか?

次のページは、一番のお気に入りページだ。日本市場では、「Korinaトリオのみそっかす」扱いされていたけど、大好きで大好きでたまらなかったモダーン。そして、幻の「ギタートレーダー ファイアーバードⅤ」。ジミー・ウオレスのⅦも載っている。ディーラーの名前見ただけでも、鳥肌立つよな。

どのブースも、目を凝らしてみると、宝の山だよ。

あとさあ、アコギが多いんだよね、こうして見ていると。

ここらで、ちょっと寄り道して、ギターショーの雰囲気を感じてもらえそうなアイテムを紹介させてくれ。一つ目は、ショーのチラシと出展者証。

North Carolinaっていう東海岸の州で開催された小さなギターショーだったんだけど、ブースを出して「We Buy Guitars」ってやったんだ。当時はインターネットとかEmailとか普及してないから、Vintage Guitar Magazineに掲出されている広告申込書に記入してFAX送ると、いろんな書類が航空書簡で送られてきて、なんやかやのやり取りしていると、あっという間に一か月たったりして。

今から考えると、「待つ」ってのが、随分と楽しい時代だったかもしれないな。

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