ギブソンのブラック・ハットノブ - 60年代過渡期のスペック比較
今回は60年代のファイヤーバードやレスポール、SGのオーナーのために過渡期のスペックについてのおさらいをします。ギブソンはコツコツした改良が好きな生真面目なメーカーだから、細かなパーツもどんどんスペックを変えて使いやすくしています。
ノブのブラックライト反応や詳細スペックについては、以前Vintage Maniacsでご紹介(ヴィンテージ・レスポールに搭載されたギブソンのノブ)しているので、マニアの皆さんでしたら何でもご存知だと思います。さて今回は60年代のファイヤーバードやレスポール、SGのオーナーのために過渡期のスペックについてのおさらいをしたいと思います。
VM(Vintage Maniacs)今さら…って感じのする特集ですね。
FV(Fukazawa Vintage Club)まあ、そうおっしゃらずに(笑)特集し直すからには理由がありんすよ。
VM以前の内容がちょっと間違っていたとか?
FVあほか君は。失礼なことはイカノキンタマだよ。
VM先生、それを言うなら“失礼なことはイワナの焼き蛤”でしょう?
FV大丈夫か、おまえ。
VMブラックノブといいつつゴールドも混じってますね。
FV成型の金型は同じで、クリアーの樹脂ノブの内側に後から塗料を塗っただけだよ。さて、次の写真の3つ並んだブラックノブ、シャフトのスリットに注目すると、一番古いヴィンテージ(左側)は、渕の溝から少し飛び出たぐらいでとまってるだろ?
VMこの写真を見ると左から古い順に並んでいる印象がありますね。真ん中が60年代中期かなあ。時々シャフト溝のてっぺんが突き抜けて、メタルが落ちちゃってるのがありますが、それが60年代の最後期…。
FV君も誤解していたのかね?ちゃんとVintage Maniacsのバックナンバーを読んでくれよ(笑)次の写真を見てごらん。真ん中は「VOLUME」や「TONE」ではなく「BASS」になってるだろ?これは70年代に一世を風靡しそこなった迷器“Les Paul Professional”などに使われたBASSコントロールのノブだ。60年代中期にはまだ生産されていないんだよ。
VMひゃー、わかりやすい。そしてこの4個はデッドストックですね。貼り直しとかじゃ無い。
FVギブソンはコツコツした改良が好きな、ある意味ポルシェみたいな生真面目なメーカーだから、細かなパーツもどんどんスペックを変えて使いやすくしている。
FVだから上の写真の左側のようなシャフト溝で、いったんは長めのポットシャフトに対応してみたが、押し込みすぎてノブを貫通させてしまうオーナーが多発。さっそくシャフト溝を短くする金型修正を実施している。すごいね、このあたり。
VMで、私のリバース・ファイヤーバードは一番右のタイプがついてますよ。
FVファイヤーバードの場合は、リバースやノンリバ、P-90などで過渡期のスペックがたくさんあるから、何がなんでも、どのモデルがどのノブを搭載していないとダメ…ということではないだろうね。基本的にリバースだと真ん中のタイプが載っているとうれしいかな。
VMうーん、僕は右がうれしいなあ…(笑)
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