ヴィンテージのゴールドABR-1 - 59年のデッドストック

今回は59年のゴールドABR-1のデッドストックを見ていきます。曇りもない、きれいな状態の個体です。サドルスクリューの受け部分は金型から抜いただけできちんとスクリューが収まっていることを考えると、50年代の金型加工としては精度が高いです。

ヴィンテージのゴールドABR-1と腕時計
以前のABR-1ブリッジの記事ではナイロンサドルのクロームタイプまでをクローズアップで見てきましたが、今回はデッドストックの59年のゴールドタイプを見ていきます。曇りもない、きれいな状態のデッドストックです。溝も彫りもかなりきちんと角ばっているのがわかります。サドルスクリューの受け部分も金型から抜いただけで、後加工のやすり合わせはされていませんから、ここにきちんとスクリューが収まっていることを考えると、50年代の金型加工としては精度が高いです。
精度の高い金型加工のヴィンテージABR-1
両サイドのポスト穴は天面側から開けられていますので、表側はくぼんでいて裏側には少しバリが出ています。
くぼんだポストの穴
裏側にみられるバリ
反対側も同じです。
ABR-1のポスト穴
ABR-1のポスト穴のバリ
この部分は60年代中期のクロームABR-1でも共通しています。
60年代中期のクロームABR-1にも同様の特徴がある
次に注目するのはサドルです。
ゴールドABR-1のサドル
サドルはブラス製で、ストレートに切り立った面にスダレ模様の加工痕がついているのが特徴です。
ABR-1のサドルにみられるスダレ模様
このスダレ模様には何種類かありますが、59年前後は比較的浅めで、59年後期からは安定して深めになります。
スダレ模様には複数の種類がある
浅いスダレと深いスダレの違い
以前ABR-1の記事にも記載しましたが、59年前後はサドルのトップの弦にあたる部分のすり合わせが3種類あります。今回のデッドストックには、その中でも比較的シャープなタイプが搭載されています。このあたりは手加工のばらつきがあって、ヴィンテージならではですね
サドルのトップはシャープなタイプ
最後にスクリューのヘッドですが、いわゆる「フラットヘッド」と呼ばれるタイプから若干60年代寄りのエッジを面取りしたタイプになっています。フラットヘッドでは弦が当たってビビることがあるので対策的な改善といえるでしょう。次の写真右がデッドストックに搭載されていたスクリューです。左は同じデッドストックですが、カラマズー工場の閉鎖時に放出されたパーツに含まれていた59年ドンズバの個体です。
ABR-1ブリッジのスクリューのヘッド形状の比較
フラットヘッドから面取りタイプへ変更されたスクリュー
ヴィンテージのABR-1を見かけるのは59年のアルミテールピースほど稀ではなく、ヴィンテージギターショーやeBayなどでも時々放出されることがあるので、予備や資料として持っておくのも役に立ちますね。
テールピースよりも手に入れやすいヴィンテージのABR-1

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