アーティストケース、花盛り - Part 2
ギブソンのアーティストケース紹介の第2弾。今回はケースの中に入っていた付属品(ケースキャンディ)にもクローズアップ。当時のギターの取扱説明書(ブックレット)を全ページ見ていきます。
目次
Gibsonギターのケースキャンディ
前回の記事に続きケースキャンディのお話です。左から、ギブソンの当時のストラップ、カールコード(メーカー不明)、注意書きシート、パンフレット、ギブソンの当時の弦となっています。
カールコードってかっこいいですよ。映画『ボヘミアン・ラプソディ』のライヴシーンのブライアン・メイ、カールコードの長さを見ただけで、なんとなくスタジアムライヴってイメージがありますからね。
ギターに付属のブックレット
せっかくなので、付属のブックレットを全ページ見てみましょう。
「How To Tune Your Guitar」セットアップかなと思ったら、チューニングの音程合わせの順番とかを細かく説明しています。A-440の音叉(Tuning forkっていうんですね)を使って…。ピッチパイプは良いとして「Deagan chime」ってなんだろう…。横のイラストがSG Standardってのがファンとしては嬉しい限りです。
ハードケースを持ってる若者が妙に寂しげ。ケースの持ち方としては、これが正解。逆に持つと階段の上り下りでケースのヘッド部分をぶつけたりします。お手柔らかに(笑) あ、最近はみんなギグバッグだからあまり気にしないか。
表紙はかっこいいブラック&オレンジ。この時代独特のGibsonロゴデザインです。
「このギターのパフォーマンスをフルに発揮するために、ブックレットをちゃんと読め」って書いてありました。
ギターを持ち運ぶときは「まずLatch(ここではCatch)がしっかりと閉まっているか確認せよ」と。ギターを何台も一度に撮影するときなどに、ケースのラッチを閉めずに平置きしていると、うっかり持ち上げたときにケースが開いて中のギターが落ちる…って、「そんなバカな」と思うかもしれませんが、某ギター雑誌の若手編集部員は、Zemaitis撮影会でN氏のアコギ(ギャリー・グレンジャー元所有の名器)をハードケースのラッチを閉めずに落っことして、ヘッドを1インチ欠けさせました。撮影開始前に全体説明で何度も注意したのにね。
「ギターを汚したまま長期保管しないでね」と、やさしく書いてあります。親切です。
ブリッジの調整とかは、ここで簡単に書ける内容ではないですね。
弦の巻き方です。いまでは普通に一重しか巻きませんが、この当時は「ぐるりとまわして曲げてから緩まないようにフックがかかったように止める」と書かれています。「デッドストックのギターで弦も当時のもの」という個体だと、弦を外そうとしたらポストのところだけ取れない…って、マニアなら何度も経験していますね。
チューニングのページに続いて、会社情報とか裏表紙です。
ケースのポケットに入っているものって、時代をさかのぼるタイムマシンみたいで楽しいですね。ノスタルジックです。
では、ケースとギターの続きを見ていきましょう。
ペイズリー柄SGアーティストケース No.4
これはハンドルの壊れていない個体で、SG Specialが収納されていたケースです。ネックは3ピースでした。70年代ですね。
ペグはヘンテコでチープなタイプですが、ちゃんとファクトリーオリジナルです。
ペイズリー柄SGアーティストケース No.5
めずらしいゴールドパーツのSG Specialですが、たぶんオーナーの趣向でメッキされたのだと思います。ステアステップ・ブリッジでゴールドって、これ以外で見た記憶がないです。ケースはフルオリジナル。取っ手もとっても綺麗です(笑)
あとはポールピースをゴールドにすれば完璧かな。
ペイズリー柄SGアーティストケース No.6
トフィーブラウンとペイズリーケースって絶妙に似合いますよね。この組み合わせが大好きです。
ケースの中に、前オーナーからのメッセージとレコード&CDトレードショーのチラシが入っていました。チャタヌーガ・ノックスビルって、アトランタの北、ナッシュビルにジョージ・グルーンを訪ねた途中に寄った町。なつかしいです。
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