Fender Strap かく語りき 第二話（全三話）

メタルブラックⅡのハトメ違い

VM第一話は、「相変わらずFVさんの整理が出来ていない」っていうオチでしたが…。

FVやだなあ、のっけから。えっと「メタルブラックⅡ」のハトメ違いを紹介しておこうか。

VM左の方が頑丈に見えますけど、どっちが古いんですか？

FV読者の方、ご存知でしたらぜひお知らせください。

VM無責任だなあ…。

FVそれだけ、当時のフェンダー・モノグラムのホリゾンタルロゴにはバージョンがいっぱいあるってことだよ。

VMでも、ハトメよりステッチの方が新しそうですよね。

FVそうかなあ。沢山売れたから、面倒くさいステッチをやめて効率の良いハトメにしたのか、ハトメが壊れやすいからステッチにしたのか。

VM「ホリロゴ」のあとは、どうなっているんですか？

FV私の手持ちで、ここで紹介できるのは限られているからねえ。コレクターのかたで、もっと沢山の種類を分類されている方もおられると思うけど。

VMいつになく「慎み深い」FVさんです（笑）

FV樹脂になってもホリロゴがあるだろ？　第一話で紹介した「プラブラックⅠ」ね。

VM樹脂バックルでセンターステッチありの頑丈なバージョンです。これは、歴代で一番手が込んでいます。サイドステッチがほつれても真ん中にステッチが入っているので、壊滅的な状況になりませんね。

FV「プラブラックⅠ」と「プラブラックⅡ」と比較しながら見てみてよ。

プラブラックⅠ

プラブラックⅡ

FVヴィンテージでセンターステッチって、このバージョンだけなのかな。なんでレザーエンドがステッチじゃないんだろうね。

VMFVさんのお友達のTutさんって、モノグラム・ストラップのデッドストックを沢山持っておられますよね。分類してないですかね。

FV彼が集めてるのはブラウンバックだけだよ。ブラックバックは興味ないんだって。パッケージ見ても、どこにも製造年というか年式がわかる数字は入ってないからなあ。

ストラップ修理用レザーエンド

VMところで、FVさんのコレクションにはレザーエンドをリペアしたものもあるんですよね？

FVそうそう。いろんなバージョンのレザーエンドを北米のマニアに作ってもらってるからね。リベット打ちの修理は土日に裁縫と一緒に作業しているよ。

FVミシンって、糸を掛けるのが面倒だけど、いったん「じゃかじゃか」縫いだすと楽しいよ。

VMこれ、便利ですよね。

FVちゃんと、左右で機能が異なるから、折り返しが付いているのがバックル側。リベットで直接止める側と違うだろ？

VMこっちは、なんですか？

FVあ、これね。ベーシストとして避けて通れない「ヴィンテージのギターストラップが短い」という悩みを解決する、ちょっと長めのレザーエンド。これも特注だよ。せっかくだから、小物をもうちょっと紹介しようか。

VMあ、これ欲しかったんですよね。一個ください。

FVいいよ、何個でも。どのみち自分用に作っただけだし。ヴィンテージのリペアにしか使わないから。沢山作り過ぎちゃった（笑）　この10年間で5個しか使ってない。

VMリベットにもこだわりたいですよね。

FVそうだね、日本だとリベットもちょっと見た感じが違うのが多いから。これはグリーンズボロ―の金物屋さんの倉庫に眠っていた古いデッドストックで、当時のフェンダーと同じメーカーだ。だから、リペアしても、しっかり同じ仕上がり。まあでもリペアするのに、そこまで拘らなくて良い気もするけどね。

VMなんか、上から目線でやだなあ（笑）

FVいやいや、本心だよ。東急ハンズ渋谷店で売ってるリベットで十分だよ。それと、オールマンファンのために、ホワイトのも別注で作ったな、昔。

VMヴィンテージ・ストラップ・コレクターの方々からみると、まだまだルーキーレベルのFVさんのトークでしたが、フェンダーがレガシー・ストラップを復刻したことに敬意を表して、今回は長ったらしい「三話完結」の第二話でした。

FVすまんね、ルーキーで。

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文・写真：FUKAZAWA VINTAGE CLUB

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