フライングVマニアックス「ハードケース」前編
久しぶりのフライングVケース特集は前後編の2回に分けて、いろいろなタイプのVケースに注目します。前編は、Vintage Maniacsが復刻したブラウンスリムVケースの話や、70年代に一番ポピュラーなブラックケースの紹介をお楽しみください。
ブラウンスリムVケース復刻のお話
VM (Vintage Maniacs)Vのハードケース特集は、久しぶりですね。
FV (Fukazawa Vintage Club)59 V Brown Slim Case復刻企画は楽しかった。
VM確か2015年頃ですよ、あの企画。TKL製のギブソン・ヒスコレ・ケースを完全復刻するってFVさんが言いだして、一年半かかった…(笑)
FV金具をG&Gから取り寄せて岩本ケースさんに送って。内張生地も北米のDenver Fabric社から輸入したんだよね。
VMよく探し出しました。
FVっていうか、当時ギブソン社に在籍してたEd(Wilson)に聞いたら、教えてくれた(笑) ここの会社だよって。
VMでも、ハードケースをイチから特注すると、むちゃくちゃコストがかかりますよね。しかも、パーツも輸入したとなると。
FVコストもそうだけど、名古屋まで何度も往復して都度詳細をやりとりしてさ。
VM一度、一緒に新幹線で名古屋のケースメーカーに連れて行ってもらったとき、FVさんが新横浜で崎陽軒のお弁当買って車内で食べましたよね。
FVだめなの?
VM諸説ありますけれど、「551豚まん」と「崎陽軒」と「銀ダコ」って、かなり漫画ネタになってますよ。
FVうーん、関東のひとは、わからんなあ。僕的には、ホームのきしめんとか、鉄板だけど。
VMで、話はどこまでいきましたっけ。
FVヒスコレのブラウンスリムVケースを復刻したら、コストが高かったっていうところ。
VMまあ、生産ロットとか無視して、少数をハンドメイドしてもらってますから仕方ないっすね。
歴代フライングV用ケースをご紹介
FV今日は、初夏の曇天で撮影日和なので、せっせとハードケースを出してきましたよ。
VM左から順に解説してくださいませ。
FVまず、真ん中で寝ているのが、59ブラウンスリムVケースだね。コンパクトだし、かさばらないし、何よりも唯一無二の台形シェイプが存在感抜群。
VMエピフォンのジョー・ボナマッサ・モデルのハードケースは、頑張りすぎていてマニア垂涎でしたよ。
FVあれ? 君は「なんでこんないらない文字をプリントするんでしょうかね」って、暴言吐いてなかったっけ?
VMあの後、自腹で買って手にしてみたら、何となくスゴさがわかりました(笑)
FV一番左は、70年代に一番ポピュラーなブラックケース。ゴールドのシルク印刷ロゴがカッコよくて、中学生ながら欲しかったよなあ。
FV年代別に、あまりスペックの差がなくて、80年頃までは安定したルックスだ。
VMその横のはGrecoですか?
FV似てるね。メダルつけてるけど、これは80年代中期に登場したデザイナーシリーズとかのギブソン純正ケースで、もっちゃりしているうえに、内側ライニングがクリームやブルー、レッドやら、何種類かある。
VMあ、ほんとだ。違和感ありますね。
FVウエストのくびれがなくて、もっちゃりしたシェイプは独特だね。好き嫌いあると思うけど、最近は探してもなかなか単体で出てこない。
VMかってにケースにもメダルつけたのはアリとして、それなりにカッコいい感じはします。オーケーです。
FVなに、その上から目線の「オーケーです」って?(笑)
FVでも、このブラックケースって、なんか金具とか取っ手とか日本製っぽくない?
VMうーん、そういわれると気になりますね。
VM内側のクッションとかみると、ギターのプロテクション機能では結構上出来の部類でしょう。オーケーです。
FVだから、その「オーケーです」っていう上から目線、止めようよ(笑)
VMとにかく、もっちゃりしていますよ。トップのアーチのつき方も。
FV今回はあまり掘り下げずに、さらりと表面的に見ている訳だけど、まあ、やっぱりコリーナはブラウンスリムケースに、マホガニーはブラックケースに、っていうスタンダードな組み合わせがいいね。Vのスリムケースには、エルボーカットのEXも入るし。
VMまた、ブラウンケースの復刻とかトライしますので、お楽しみに! 後編は82年に復活をとげたコリーナVのブラウンケースからスタートです。オーケー!(笑)

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2015.06.13
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