伝説のPAFを色濃く継承した60年代前半のナンバードPAF

64年のES-335に搭載されていたナンバードPAFピックアップ見ていくと、まさに伝説のPAFを色濃く継承した直径のスペックといえます。

今回は64年のES-335に搭載されていたPAFピックアップをクローズアップしてみましょう。ピックアップカバーはクロームメッキです。バージンなので外すのはちょっと躊躇します…。

ベースプレートにボビンを止めているスクリューは、この頃はまだプラスです。

66年ごろからはマイナス・スクリューになります。

今回の個体は上下のボビンのスクエア・ウインドウが左右互い違いになっているめずらしいパターンでした。ボビンの向きに規則性はなく、まさに適当に工程で取り付けられているのが理解できます。一般に、ゼブラPAFのボビンは“ノンアジャスタブル・サイドがホワイト”といわれますが、ダブルホワイトの余りを使ったハムバッカーがゼブラだとすると断定する根拠はなさそうです。同じようにスクエア・ウインドウの方向も今回のバージンPAFのように左右に分かれるものも稀にあります。

このスクエア・ウインドウですが、よく見ると丸い円周の中に四角い形状が形成されているのがわかります。

しかも四角はセンターではなく、少し内側に寄っています。アジャスタブル・ポールピース側のスクエア・ウインドウはポールピースに引っ付くように開けられていますが、ノンアジャスタブル・サイドはポールピースから少し離れています。

マグネットは60年代初期にショートマグネットに移行しますが、今回の写真の個体はフロント、リアともにロングマグネットで、まさにPAFサウンドそのものです。

なおボビンから出ているリード線の被膜は、60年頃までがダブルブラック、以降はT-topまでゼブラです。

ベースプレートに貼られている初期のパテントナンバー・デカールは、PAFステッカー同様ゴールド文字が盛り上がるタイプで、後年は平版のようにフラットになります。

ベースプレートの足の角度とLマーキングにも特徴がありますね。

細部にわたって見ていくと、60年代前半のナンバードPAFは、まさに伝説のPAFを色濃く継承した直径のスペックといえます。

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