コレクター泣かせのクルーソン3連ペグ - 3連ペグ概論(2)
3連ペグ概論の第2回は、あまり見かけない珍しいタイプの3連ペグを中心にご紹介。2コブのチューリップボタンや、20年以上詳細がつかめない謎のペグなどを詳細な画像とともに見ていきます。
目次
クルーソンの3連ペグはコレクター泣かせ
VM(Vintage Maniacs)前から思ってたんですが、クルーソンの3連ペグってコレクター泣かせですよね。
FV(Fukazawa Vintage Club)やっぱりそう思うかね。
VM僕の愛器(65年のSG
Special)のペグが壊れたので、eBayで同じ年代・同じスペックの3連ペグを買ったんです。いざ搭載してみると、前のペグの取り付け跡とずれてるんですよ。
FVそれは、3連ペグ概論(1)で紹介した、オープンバックが搭載されていた個体かもしれないな。
VMベースプレートの形状が違うのは、ほんとやっかいですよ。
FVせっかくだから、コレクター泣かせ(笑)の3連ペグを見ておこうか。
VMあんまりケッタイなの紹介しないでくださいね、寝れなくなるんで。
3連ペグは丸ボタン?
VM3連ペグは、そもそも基本的に丸ボタンですよね?
FVそれが違うんだよ。
VMひえ~、なんですかこれ。
FVたぶんKAYとかSILVERTONEあたりの高級機種用じゃないかな?
VMでも、フライングVとかについてると、とっても素敵ですよね。
FVそんなことないさ、変だよ(笑)
VMへその部分やメッキを見ると、廉価タイプの3連ではなく、しっかりしています。
FV謎めいているなあ。
ツマミがシュリンクした3連ペグ
VM次は悪名高きシュリンクペグですね。丸ボタンでも縮むんですか?
FVこれが3連ペグ概論(1)で話したレスポール・スペシャルの崩壊ペグさ。
VMノーライン(50年代中期)でも縮むんですね。59年前後だけかと思ってました。
FV80年代前後、ヴィンテージコレクターの間で「ペグが縮んで、とんでもない」って悲鳴は聞こえなかったから、実際には発売して20年間ぐらいは大丈夫だったんだろ。
VM90年代ごろから「あかん!」って声が頻繁に囁かれ始めました。
FVで、グローバーやシャーラーに交換しちゃう。リーマーでガリガリとペグ穴を広げて…悲惨だな。
VM愛車のポルシェがパンクしたので、そこにあったダンプカーのタイヤを取り付けるためにフェンダーを削った…みたいな話ですね。
FVたとえに優しさがないけどね。
60年代中期のダブルライン
VMこれは60年代中期のダブルラインですね。
シュリンクしないノーライン
FV縮まないノーラインがこれだ。コンディションがいいね。
存在理由がわからない3連ペグ
VMダブルラインに2コブのチューリップボタン…ありえないですね。シャフトだけが妙に高級感を醸し出していてアンバランスです。
FV歴代1位の「存在理由がわからない3連ペグ」が、これ。分解してみたけど、ちゃんとしたヴィンテージのクルーソンだよ。改造もないし。
20年以上気になっている謎のペグ
VMいつもながら、とりとめのないパーツ紹介でしたが…
FVそんなことないよ、今回が特別だ。
VMまとめようとしてるんですからチャチャ入れないでください。とりとめのないパーツ紹介でしたが、当時クルーソン社が、いかに多くのギターメーカーにペグを供給していたのがよくわかりますね。ギブソンとフェンダー以外のほとんどのメーカーは、モデル名すらも後世に残らなかった機種が多いなか、こうしてペグを見ながら、「どんなギターに搭載されていたのかな」と想像するのは本当に楽しいです。
FVぐちゃぐちゃ言ってないで、このペグが搭載されていたギターを探してきてくれよ。もう20年以上気になってるんだ。
VMこれ、元ギター・マガジン編集長の野口さんが得意そうですよ。
FVぜひ。
次に読むなら
掲載されている文章および画像の無断転載・引用(ソーシャルボタンは除く)は固くお断わりいたします。
関連する記事
Vintage Maniacs Shopのおすすめアイテム
ジュエリーと同様の工程で作られるドレスアップ・パーツ
高級素材を吟味し、ブランド・ジュエリー同様の製作工程で作られる、ドイツ製のプレミアム・パーツ。オーナーご自身のセンスでセレクトしたパーツで、世界に一台のドレスアップをお楽しみください。
ショップで見る