40年後の復刻 アーティストケース(後編)
Vintage Maniacsが復刻した「アーティストシリーズ・ハードケース」。後編の今回は、Sorrentoモデルと一緒に製作したLoreleiモデルとDallasモデルについて、製作の経緯も含めて詳しくご紹介します。
目次
VM (Vintage Maniacs)前編では、ちょっと出し惜しみ(笑)していましたけど、やっぱ「レスポールのフラワーチルドレン」って、あったらあったでカッコいいですよ、レトロしていて。
FV (Fukazawa Vintage Club)お、フラワーチルドレンかあ。クラプトンのサイケSGとか、ジョージ・ハリスンのストラトとか、ジミヘンのVとか、ヒッピー文化を色濃く反映するカラフルなギターがあったよね。
Vintage Maniacs Artist Hardcase Sorrento for Les Paul Model Proto Type
コダワリのステッチ
VMいってみれば、ヴィンテージのACEストラップとかも、そんな一連のカルチャーを反映して今日のコレクターズアイテムになっているんですね。
FVで、印刷会社さんのご協力があって、外装のビニール素材に印刷したプロトタイプが完成したわけだけど、ここからがまたまた苦難の連続。
VMベトナムとインドネシアと台湾と、試作をお願いしまくってましたね。
FVポイントはさ、テーパーの部分。
VMこのプロトタイプは糸が出てませんね。
FVヴィンテージは、ステッチがしっかりと外側に出てて「糸で縫ってありますよ~」って。
VMへんなところに拘りますね。
FVそもそもコダワリって、「普通みんなが気にしないような細かい部分に着目する」って意味だろ?
VMおっしゃるとおりで。
VM最初のプロトタイプがこれですよね。
FVほれぼれするねえ。
3種類のアーティストケース
VMで、いろいろサンプルを試作して、たどり着いたのが「これ」。Sorrentoは良いとして、あとの2つは、どういった経緯(いきさつ)なんですか?
FV試作の最中いろんな外装パターンを見せてもらっているうちに、どんどんイメージが膨らんで、あれもこれもって作りたくなってきてね。で、ギタリストの方々に見てもらったら好評だったんだよ。
VM詳しく見せてくださいよ。
FVまずは、「Sorrento for SG」だね。
VMステッチがちゃんと再現されてますね。
FVかっこいいだろ?
VM次の「Lorelei for SG」は、どうなってるんですか?
FVこれはさ、以前PRSでも限定で出ていた、カラフルな模様のゴブラン織風ハードケースを意識して、特別に作ってみた。肌ざわりが抜群に豪華で、高級カーテンみたいだよ。
VMヨーロピアンでノーブルですね。
FVそして、3台目は、ちょっとワイルドなテキサス・レザー風デザインの「Dallas for SG」だ。
VMGibsonで限定生産されたMusic City Jr.でしたっけ? それのハードケースがレザークラフトのカーヴィングっぽくて、むちゃくちゃ欲しかったです。
FVあのハードケース、Reverb.comで440ドルで売れてたぞ(笑)
VM僕は個人的にテレキャスを入れたくなります。
FVこうして、いろいろ試行錯誤して、アメリカ・カナダ・ドイツ・ベトナム・日本・台湾・インドネシア・中国で沢山のハードケースメーカーさんにお世話になりながら、苦節40年でとうとう復刻に漕ぎつけましたので、「マジカルミステリーなフラワーチルドレンのヒッピーカルチャー」に、ビビっときたヴィンテージファンの皆様に、ぜひ手に取ってほしいと思います。
VMおお、スタジオ写真も気合い入ってますね!
VM有償頒布もしておりますので、是非ぜひ。
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