音の本棚『The Gibson』のおまけ (後編) - コンソレットのブラウンケース
音の本棚『The Gibson』の番外編として、前編ではコンソール・グランド(コンソレット)とスカイラークをご紹介しました。後編となる今回は、本体のパーツやディテールとともに、ケースの細部にもクローズアップします。当時のレスポール用ブラウンケースとの違いも見ていきましょう。
VM (Vintage Maniacs)「音の本棚でコリーナ」って言うから楽しみに撮影手伝いにきたのに、なんか退屈してきましたよ~。
FV (Fukazawa Vintage Club)じゃあ、コンソレットのブラウンケースをクローズアップで見てみる?
VMパーツとか付属品は、当時のギターと共通点ありそうですもんね。賛成~!
FVそういえば先日アメリカのギターショーで、50年代後半のレスポール・ブラウンスリムケースが6,200ドルで売買されたってアンディが言ってたけど、すごいね。
VMヴィンテージギターも、付属品とかパーツとか、トータルで楽しむようになってきたので、ハードケースも含めてオリジナルの度合いって大切みたいですよ。
FVだからかな、ハードケースのリペアを専門にやっている知人が、ギブソンのアコギ用のブラウンケースを分解して、レスポールのケースにリファービッシュしてた(笑)
VMこのケースだって、ミニ・レスポールを入れるには、ばっちりですよ。
FV内側のピンクライニングが萌えるねえ。この素材、なかなか無いから。しかし手の込んだケースだよねえ。スタンドになる4本の金属棒を収納できるように工夫されているし。
VMラッチとかヒンジはレスポールのケースと異なりますね。どちらかといえば、フライングVのスリムケースと似ているのかな、ポップアップ・ロックとか。
FVこのパーツが、探しても無くてね。画像の個体は、すごく保存状態が良くてフルオリジナルだから、それぞれの部分のクローズアップは参考になると思うよ。
VMこうしてじっくり見ると、レスポールとの共通パーツって、案外バッジとハンドルぐらいですか?
FVいやいや、それも違うんだよ。ハンドルは、こっちのが同じだ。
FV実はSKYLARKのケースとは共通パーツがあまり使われていない。
VMポップアップのロックも違いますね。
FVカタログでは、レスポールのブラウンスリムケースは42.0ドル。コンソレットは67.5ドルだから、コンソレットのケースに使われている各パーツも、より高級なものになっている。
VMそういえば、FVさんは『The Gibson』の写真に載っているのと同じ「ブラックボタン・クルーソン」のスカイラークと、サンバーストの「メタルボタン」コンソレットを探しまくってた時期あるそうですが。
FVこの本に載っているGibson社製のギターを全部そろえようと思っていた時期があったよ、本当に。The Les Paulとかもね。
VMThe Les Paulは、いま、どこの誰が持ってるんでしょうね。オーナーズ・クラブとか、あるのかな?
FVちょっとPlay Backになるけれど、同じダブルネックのコンソレットでも、前回紹介したトラメの(コンソール・グランド)と今回のでは、だいぶ印象が違うだろ?
VMそうですね、個人的にはトラが入っているほうが豪華に見えます。
FV今回のはコリーナっぽいよ、本体が。
VMまさに、コリーナのフライングVっぽいです。FVさんが部屋に飾りたくなるの、わかりますねえ。経年のラッカークラックは、自然の織りなす不規則パータン。
FV年式的には60年代に入ってからのモデルだけど、随所に50年代の香りが残っていると思わないかい?
VM「The Gibsonのおまけ前後編」いかがでしたでしょうか。FVさんのコリーナ愛も若干というかかなり歪んでいますが、細かなディテールを見ていくと、収集する側の理由もうっすらとわかってくる気がします。
FVなんだかんだと考えても「ヴィンテージ・ギブソンでレイズドロゴのコリーナが10万円前後」で手に入る時代もそう長くないと思うから、手が届かなくなる前に買っておいても後悔はしないかな。
VMそういえば、メロディメーカーも7~8万円で買えた時代から、FVさんは「早く手に入れておこう」って言ってましたね。
さてと、締めくくりは、僕がカタログのなかで一番好きなページを選んでおきました。
FVうーん、「選んでおきました」って言われても、ニッチすぎてコメントできないなあ…(笑)
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