俺スキ - Japanese guitars were eating Fender’s lunch 前編

フェンダー社が日本メーカーに対抗すべく、ジョン・ペイジのアイデアを投入して開発した「Bullet」に注目。生産工程も手を抜いておらず、当時のVintage Seriesと共通するフェンダー社の気合が感じられるモデルです。

VM (Vintage Maniacs)ジェフ・ベックの追悼でしたっけ?

FV (Fukazawa Vintage Club)いろんな雑誌で特集が組まれていたけど、ジェフの日常を知っている近い人が、ギターを中心に書き記した文章としては、一番心に響いた記事だよ。

VMとくに、ジョン・ペイジとマイケル・スティーヴンスについての記載は興味深いですね。「Japanese guitars were eating Fender’s lunch」って書いてますが、なんか「昼飯を横取りしやがって=マーケットを荒らして」って意味ですか?

FVいやいや、そんな感情的な表現じゃないと思うよ。普通に「メタメタに叩きのめされて」って言うときに「eating one’s lunch」っていうから、「日本のギターメーカーに、フェンダーが市場で勝てなかった」って、さらりとした感じの。

VMでもまあ、やられっぱなしの70年代後期に「なにかを始めた」わけですね、フェンダーは。

FV工場でネックのバフ掛けをやっていた21歳のPage(ペイジ)が、商品企画部門に移って、80年にはBulletの商品開発をスタートしたんだ。

VMなんですか、その「バレット?ブレット?」。発音も怪しいけど…。

FVまあ、概ね「バレット」というカタカナ記載が多いから、そうしておこう。これ、見たことない?

VMうひゃー、これって、わざわざ「ジョン・ペイジ企画でございます」ってふれ回るほど成功したんですか? 全然記憶にないですよ。

FVでも、Vintage Seriesの登場で一気に市場で巻き返したFenderの記念すべき初回カタログに、堂々と2ページ割いて掲載されているから、よっぽど期待された廉価モデルだったんだよ。

VMってことは、今回は「俺スキ」ですね?

FVあ、今頃わかったの? 申し訳ない(笑)

VMで、Bulletの説明書きなんですけど、これって翻訳としてどんなものですかね?

非常に余裕のある価格で、フェンダーギターのエッセンスを捕えるために

FVそうだねえ、なんか単語の捉え方を翻訳の人が間違ったんだろうね。日本語訳から英文を逆連想するのは難しいなあ…。しかも「私たちは成功しましたか?」って聞かれてもなあ…カタログ読むのは買う前だしね。

VM「自ら判断することです」って上から目線にも見えますが、それだけ自信あったんでしょ。

FVしかし、同じカタログの裏表紙に登場するミュージシャンは、誰も「Bullet」を使っとらんぞ。

VMマーケティング部門の手抜きですね、けしからん。で、実際どうだったんですか?

FV初期のシングルカッタウェイ・モデルは、なぜか合板で重かったね。それと、特許出願中とアピールしているピックガード一体型のブリッジが”ひ弱”で、弦が切れるとチューニングが狂う。

VM見た目から想像できますね。そのあと、改良版が出るんですね?

FVそうそう、今回紹介する「Bullet ☆1」さ。

VMうわ、むちゃくちゃかっこいいじゃないですか!

FVえっ、そうなの? そうみえるのかあ、世代格差だなあ。

VMでも、FVさんが持ってるってことは、気に入ってるって事ですよね?

FVそうだね、大好きだ。生産工程も手を抜いていないし、当時のVintage Seriesと共通するフェンダー社の気合が感じられるね。

VMペイジさん、テレキャスが好きだから、どうしても最初のモデルは、シングルカッタウェイにしたかったんでしょうけど…。ピックガードのデザインが追い付かなかったんですね。

FVこの写真を見ると、透明なプレキシのプレべを持ってるね。Steve(Boulanger)とMichael(Stevens) と、John(Page)そしてLarry(Brooks)が4人集まって、こんなもん(失言)作ってたのはなんでだろうね?

VMそれを答えるのがFVさんの役割ですよ(笑)

FVまあ、それでだな、Johnに敬意を表してというわけでもないけど、私はこの「Bullet ☆1」が大好きすぎて、いまはVintage Maniacsの“HystericST Country55”を搭載している。

VMもとは、ムスタングみたいなクローズドのPUですね?

FVペグがちゃんとしてるだろ?

FV一方で初期のBulletシングルカッタウェイのモデルには、ヴィンテージのダブルライン・クルーソンが搭載されていたから、 ペグだけでもお宝ものだけど、私はSchallerのF-Keyが好きだな。Made in Germanyで贅沢だ。

VMロゴは水性デカールですね。ヴィンテージっぽいなあ。

VMしかし、なんか、ヘッドとか薄くないですか?

FVネックグリップなんかペラペラだよ(笑) でも、作りがいいんだよ、ほんと。弾いてごらんよ。

VMここまでやったら、トレモロユニットを搭載してほしかったですね。

FVまあ、いろんなところで「Mustang後継」と書いてあるけど、実際は「Music Master後継」として、ストラトと一線を画す必要があったんじゃないか? こうして弾き比べると、ネックグリップの細さを除けば、当時のVintage Seriesを高い値段で購入する理由がないような完成度って気がする。

VMスケールはテレキャスと比べても同じですね。

FVおいおい、勝手にギターを重ねないでよ。

VMえ~? いつもやってるじゃないですか(笑)

FVついつい力が入って、前編が長くなっちゃったね。後編では、同じ時期のベース版スチューデントモデルとも比較してみようと思うので、楽しみにしていてください。

VMギブソンがいいなあ…。

ヴィンテージ・フィールたっぷりのデカール
スタビリティーはお墨付き、4ボルト・ジョイントプレート

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