この世に無いものの魅力 - Les Paul Jr. SCにショートヴァイブローラ
表舞台に登場することが少ないシングルカッタウェイのレスポール・ジュニア。そんなギターに新たな魅力を与えるべく、ショートヴァイブローラとエボニーブロックを搭載し、Vintage Maniacsオリジナル仕様に改造してみました。
目次
チューンナップの魅力はオリジナリティ
ギターをチューンナップする魅力は、なんといっても「オリジナリティ」でしょう。ほかの人とは違うギターに仕上げて自分だけのサウンドをクリエイトする。レギュラーモデルに古いパーツを搭載してレトロな演出を施したり、現代的な機能を装備したパーツでヴィンテージをパワーアップしたり。
自分自身のサウンド・コンセプトがある場合は、改造の方向性も定まりやすいですね。「グループサウンズっぽいビブラートが欲しい」とか、「ビートルズ風のセミアコサウンドをソリッドのギブソンで出したい」、「レスポールをSGっぽいテンションで弾きたい」などなど。
シングルカッタウェイは狭間のモデル
レスポール・ジュニアのシングルカッタウェイは、実は音楽シーンの表舞台にはあまり登場しないモデルです。多分、ダブルカッタウェイよりもソリッド感があって中低音がしっかり出るが、スタンダードほどではない。しかもスペシャルと比べるとP-90×1は、一番おいしいフロントピックアップの4~6弦あたりの音が拾えない。まあそんな訳で、スタンダードとスペシャルの悪いとこどりみたいな「狭間のモデル」なわけです。中途半端といえば、マーチンのエレクトリックギターに匹敵するかもしれません。
そんなジュニアのシングルカッタウェイに新たな魅力を与えるべく、ショートヴァイブローラを搭載してみました。
見たことがない仕様のレスポール・ジュニア
ショートヴァイブローラを搭載といっても、ただ取り付けただけに見えますね。その通りです(笑)
でも実は「シングルカッタウェイのレスポール・ジュニアにショートヴァイブローラ」というスペックは、ヴィンテージでも、レギュラーモデルでも、見たことがない仕様なんですよ。あ、もしかしたら「CUSTOM MADE」プレートが付いているような一部のオーダーモデルがあるかもしれませんがレアですよね。
もともと、ピックアップとテールピース以外なんにもないシンプルなスペックです。
そこにショートヴァイブローラ搭載すると…
どうです?見たことないクールな外観ですよね。さらにエボニーブロックも取り付けたので、ちょっとした高級感が出ました。
サウンドもルックスもステージ映えしそうです。レギュラーモデルに手を加えて、ギブソンが思いもよらなかった自分達だけの新しいサウンド・コンセプトを作り出す。そんなチューンナップを楽しむ今日この頃。みなさんも気軽にトライしてみてくださいね。
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