まだまだ続くメダリオンの呪縛 - フライングVのレアモデル
まだまだメダリオン・フライングVの探求は続きそうです。67レギュラーの場合は個体差が大きくて良し悪しがはっきり出るので、結構な本数を買って厳選しています。90年代前半までのクローズド・オーの頃の個体が良いですね。
冒頭の画像を見て「お、このメダリオンは…?」って思った人、正解!目が肥えてます。このメダリオンV・チューンナップ企画もどんどんエスカレートしています。前回は74年のナチュラル・フライングVをチェリーにリフィニッシュしてメダルを取り付けるという、まさにヴィンテージのヴィンテージたるチューンナップだったので相当迫力があり、多くの反響もいただけてうれしい限りです。
レスポールが99年の40thで画期的な変身を遂げたのを境にギブソンでは多くのヴィンテージ・スペックを復刻していくわけですが、中でもファンの度肝を抜いたのは、この大きさでマホガニーの一枚板っていうFlying V 67 Historicのデビューでしょう。しかも初期モデルは良質のマホガニーで超軽量、アンディ・パウエル・ファンは狂喜したものです。特徴はなんといっても長いネックジョイント、ショートヴァイブローラ、そしてABR-1の搭載です。
当時の山野楽器での価格が47万円と飛び抜けて高額でしたが、私はもちろん「ホワイト」「ブラック」「ナチュラル」「サンバースト」と4本購入しました。今考えるとなぜかチェリーが店頭になかったような…。ホワイトの塗装が特に好きでしたね、SGカスタムみたいで。
次の2本はVintage ManiacsでチューンナップしたメダリオンVですが、よく見ると細かな部分で違いがあります。いかがでしょう、マニアの方々はすぐにわかりましたね。左側はヘッドが74年タイプのように丸くなっています。ブリッジはABR-1に見えますが、Vintage Maniacsのコンバージョンポストを使っており、レギュラーモデルを改造したものです。さて問題は右のVです。これはチェリーの67ヒスコレモデルなのに、ショートヴァイブローラが搭載されていないのです。もちろんボディは一枚板で軽量。ヘッドも突き出たロングシェイプです。
実はこの個体はごく限られた台数が生産された、ストップテールピース・バージョンなのです。ヒスコレのサーティフィケートもしっかりと付属していて大変貴重なモデルですね。
私の趣味でエスカッションをつけちゃっています。なんとなくやっちゃうんですよね、これ。ピックアップリングつけるとサステインサスティーンが出るような気がして。まあ、あんまり変わらないんですが、気持ちの問題で。
余談ですがハードケースがヴィンテージになるだけで、写真で見た雰囲気がすごく変わりますよね(笑)
いつかこのブラック・スリムケースも復刻したいと思っています。59コリーナ・フライングV用のブラウン・スリムケースはめでたく3年かけてVintage Maniacsで復刻できました。
Vintage Flying V Brown Slim Case "FVC59"
こうして全体的なイメージで見ていくと、やっぱりヒスコレもヘッドを丸くしたほうがいいのかな…。
何はともあれ、Vintage Maniacsが今までチューンナップしてきたメダリオンVが、67レギュラー、74ヴィンテージ、67ヒスコレとバリエーションを踏襲しているので、次はヒスコレ70年代のVかなって思っています。ちなみに67レギュラーの場合は個体差が大きくて良し悪しがはっきり出るので、結構な本数を買って厳選しています。傾向としてはクローズド・オーの頃の個体が良いですね。90年代前半までです。ヒスコレはどの年代をみてもかなりクオリティが高く、ハズレが少ない気がします。
まだまだメダリオン・フライングVの探求は続きそうです。そういえばチェリーのフライングV・ベースがギブソンから出ていましたので、機会をみてメダリオン化したいと思っています。最後に、かっこいいショットとヘンテコなショットをご紹介します。
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