ヘリテイジシリーズのブラウンケース (後編)

3種類のネジ

VM (Vintage Maniacs)「59ヴィンテージ」と「フライングV」のブラウンスリムケースですね、今日は。

FV (Fukazawa Vintage Club)ハンドルが壊れやすいシリーズだ。LP80シリーズとも共通で、悪名高い（笑）　取っ手がとれている個体が多いので、リペアの需要もある。

壊れたギターケースのハンドルを修理してみよう

VM (Vintage Maniacs)あれ？　この写真よく見るとマイナスネジですよ。

VMあ、ほんとだ。っていうことは、LPブラウンスリムのバージョン違いをいれると、「＋」「□」「マイナス」の3種類あるってことか。

VMえっと、読者の皆様にわかりやすく説明しますと、前編で「チェットのケースは＋ネジだ～！」ってところで終わったわけですが…。

FV他は全部「□スクリュー」だと思っていたよ。新発見だな。

VM「新種発見」という意味では、80年代のギブソンはNHKのマダガスカル探検みたいです。

80年初期のLPブラウンスリムケース

VMで、レスポールの80年初期ケースです。

FVいつ見ても、かっこいいねえ。梅田のFOURLIFEで買った59ヴィンテージに、このケースがついてきたときはエキサイトしたよなあ。「おー、ブラックとちゃうヤンケ～」って。

VM急に関西弁にならないでくださいよ、やんけ！

FV使い方、まちがってるよ（笑）　ピンクの内張りが、これまた50年代っぽいカラーリングなんだよねえ。

VMこのルックスを、1999年の40thヒスコレまで復刻しなかったギブソンは、なかなかのツワモノですよ。

FVっていうか、ケースまで気にしてなかったんだろ。そして、この「ヴィンテージっぽい」ロゴ。もちろん50年代には、このようなGibsonロゴはシルク印刷されてなかったから、ノスタルジックには60年代以降なんだけど、私たち世代にはリアルタイムだからね。

VMじゃあ、ここにもフラワーデザインを足しておきますか（笑）

FV細部をみても結構ヴィンテージしているから、このケースは「59ヴィンテージ」や「80シリーズ」のコレクターには必携だと思うよ。

VMたしかに、一見して「80年代初期のレスポールが入っているぜ～」っていうオーラがケースからにじみ出ていて、コレクターが拘るのもわかります。

フライングV用ブラウンスリムケース

FVオーラという意味では、このVのケースも「コリーナ入ってるぜ～」って感じ、しない？

VMします、します。プンプンします。クワガタが樹液に吸い寄せられるように、甘い香りが。

FVわからん例えだな（笑）　で、先週ケース撮影しようとハンドルを持ったら、崩壊した。

VM仕方ないですよ、早晩壊れる運命のハンドルですから。運搬中にとれてギターごと落とす前に、ちゃんと取り換えておいたほうがいいかも。

FVそういえばさ、フライングVのケースって70年代から一貫して不具合あるよね。

VMポケットの蓋の内張りでしょ？

FVそうそう、そこよ。べろべろ～って剥がれてるのがほとんどだ。

FVホッチキスのピンで留めてあるだけだから。

VMあちゃ～、こりゃアカンですねえ。次の画像のケースもブラックの内張りがペラペラ剥がれて、ホッチキスでなんとか留めてある感じっす。（上の画像とは別個体です）

FV丁寧にボンドで貼り付けておけば、致命的になる前に崩壊を止めることはできるから、日ごろのメンテナンスという意味では、頑丈なギター本体よりも配慮が必要かもしれん。

VMキーが付属している、コンディションの良いハードケースですが、このキーはヴィンテージと共通ですね？

FVその通り。「6K11」はヴィンテージのハードケースと共通…というか同じだ。

キーの巻

2021.10.15

VMフライングVのスリムケースは、レスポールと共通点が多いです。ラッチとかヒンジとか。

FVこうしてみると似てるね。

VMネジは「□」です。

FVシェイプ以外はパーツが共通で、瓜二つだね。

VM燦然と輝く「Gibson」ロゴも同じ。かっこい～！！

FV同年代のブラックケースとは、ロゴ自体が異なるのがポイントだね。やっぱりフラワーモチーフを入れてほしかったな。

 次に読むなら

文・写真：FUKAZAWA VINTAGE CLUB

Twitter

掲載されている文章および画像の無断転載・引用（ソーシャルボタンは除く）は固くお断わりいたします。