パーツボックスをひっくり返す テールピースおさらい Part Ⅰ

久しぶりのテールピース特集。ギブソンが、なぜテールピースの金型を更新したのか、50年代と68年のテールピースの仕掛品を見ながら考えてみましょう。

VM (Vintage Maniacs)レフティーのレスポール・カスタムが写真でチラリと紹介されていましたけど、あのギターのテールピースもアルミですか?

港を見ながらギター撮影 - 横浜・港の見える丘公園編

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2023.6.30

FV (Fukazawa Vintage Club)もちろん。68年~71年ぐらいまでのスタンダードやカスタムには、主にアルミテールピースが搭載されているよね。72年前後からは、アルミから重量のあるタイプに移行するので、過渡期は両タイプあるけど。

VM今日は久しぶりにパーツの巻。しかも、2018年以来のテールピース特集です。興奮するなあ。

60年代後期のアルミテールピース - ディスコンから復刻へ

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2018.4.27

FVといっても、これまで結構アルミテールピースは細かく紹介しているから。さらりと「パーツボックスをひっくり返す」って感じで・・・・・・。

ガチャ、ガッチャ~!!!

FVおいおい、本当にひっくり返すことないだろ? しかも乱暴に(怒)

VMえ~、ひっくり返すっていうから…これ、全部ヴィンテージなんですか?

FV全部68年頃のヴィンテージ、アルミだよ。あまり雑に扱わないでね。

VMあ、ほんとだ。裏を見ると一目良善ですね。

FVなにそれ?「一目良善」って?

VMよく言うじゃないですか、「良いモノは、ひと目で解かる」ってことですよ。

FVそんな字だっけかなあ…まあいいや。クローズアップを見てみようよ。

VMギブソンが、なぜわざわざ「テールピースの金型を更新した」のか、この画像を見ただけでは判らないですね。不都合を改良しているようにも見えないし。

FV50年代のシェイプは、成型後に金型から取り出してから随分とサンディングで形を整えているよ。

VMこの3枚の画像は、仕掛品の工場レフトオーバーパーツですね。たしかに、このままではメッキしても表面のアーチやエッジが雑なままです。

FV一方で、68年のテールピースの仕掛品を見ると、成型時点で随分と完成形に近い。

上が68年、下が59年

VM工程で再加工仕上げする手間を省くために金型修正したか、新規金型にしたかってことですね。

FVまあ、アルミを成型する金型が1~2万本でぶっこわれることないから、成型の形状をより精度アップして、サンディングの工数削減だろ。

シェイプが一気に画一的になり、個体差がなくなった印象のある68年

独特の「ひしゃげたセンターライン」

ストリング・ホールの加工精度も上がって、手作り感がなくなっている

VMあ、あったあった。ありましたよ。

FV今度は、なに見つけたの?

VM71年の55リイシューに搭載されていた、クロームメッキのコンビネーションTPって、これですよね?

FVそうだよ。

VMさがしてたんですよ。54モデルのヒスコレを、テールピースをクロームにして、ヘッドを四角い70年代ロゴに交換して、ネジもクロームメッキに乗せ換えようとおもって。

FV68年GTや71年GTにチューンナップしようとなると、たしかにテールピースは鬼門だね。あと、このピックアップカバー、復刻してほしい。

VMほしい、ほしい!!

FV1960年代生まれの僕としては、50年代よりも70年代のレスポールに、同世代体験があるっていうか、「身近に欲しいもの」っていう印象があるので、長年「71/55」のレスポールGT復刻は夢だな。

VMじゃあ次回は、そのあたりも含めて「テールピース71のやみクロ」ですね。

FVうーん、冒頭のレスポール・カスタムのテールピースから逸れてる感じがしなくもないなあ。

このあたりのLPGTは、ロゴを角ロゴにして、クロームパーツ搭載、PUカバーカスタマイズで71GTのABR-1チューンナップ風にもカスタマイズできそうです。

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ギブソンのアルミテールピース - 機能美の頂点
ギブソンのアルミテールピースは、完成度の高さとラインの美しさを兼ね備えた機能美の頂点にあります。音への影響と外観におけるインパクトがこれほど重要な位置にありながら復刻に最も時間がかかったパーツでした。

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