フライングVのトラスロッドカバーとレイズドロゴ - トラスロッドカバーかく語りき 前編 その2
シリーズ第2回となる今回はフライングVに注目。なぜかスクリュー穴のずれた不思議なロッドカバーのお話の他、フライングV2やエクスプローラー2用のちょっと変わったカバーもご紹介します。
目次
穴の位置がずれているフライングV用ロッドカバー
VM(Vintage Maniacs)やってきました、フカビン(Fukazawa Vintage Club)自慢の時間です(笑)
FV(Fukazawa Vintage Club)今回、ちょっと整理が悪くって、フライングVのロッドカバーがこれしかなくてスミマセン。
VM一応、年式別には見られますね。
FVいやいや、60年代後期と70年代後期が無いので、比較してもちょっと面白くないかも。
VM倉庫からギター出してくればいいじゃないですか。
FVギブソンのフライングVに搭載されてきたロッドカバーの特長は、なぜか3点止めの一番上のスクリュー穴が右にずれている事なんだよ。
VMわざとやっている感じがしますね(笑)
FV私もそう思うよ。
フライングV用ロッドカバーの変遷
FVまずは80年代初期のロッドカバー。しゃもじヘッドだな。この頃は、まだ左右のくびれがなだらかで、細見の印象を受ける。クローズドオーだ。
VM70年代後期までオープンオーですから大きな変化です。
FVそうそう。なんで箔押しのロゴまでシェルロゴに準ずる必要があったのか。
VM次のロッドカバーは結構めずらしいですね。オープンオーでもないし。でもロッドカバーのシェイプ自体はスリムではないです。
FVで、もうひとつ。クローズドオーなのにワイド。混乱するだろ?(笑)
VM90年代になるとまあまあ落ち着いて、オープンオーのオーソドックスなロゴに変更される。行ったり来たりですが…
わかりやすくなったギブソンのパーツカタログ
FVこのパーツカタログ・バインダーは、80年代に入ってから。パーツの部分と部品番号がわかりやすく、ギターの写真入りに変更されている。
FVある意味、各段に分かりやすくなっているけど、この頃にはモデル数やニューデザインのパーツが多すぎて、誰が荒井貿易で管理していたんだろうと不思議に思う。今の時代みたく、WMS(Warehouse Management System)なんて導入されてないだろうし。
ギブソンの技術を結集したV2とE2
VMもっと変なロッドカバーは無いんですか?
FVこれとか?
VMうひゃー。PRSのサンタナ・モデルみたいな文字が…
FVアレンビックに対抗してギブソンがハンドメイド技術を結集した、Flying V ⅡとExplorer
Ⅱだね。このヘンテコ・ロッドカバーを見ても、いかにギブソンがこの「ロッドカバーまでカスタムメイドしたギター」に期待したかがわかる。
VMギターの画像があるよりも、想像するほうが面白いですね(笑)
ヴィンテージのレイズドロゴ
FVフライングVといえば、レイズドロゴも忘れられないぞ。
VMこれ、全部ヴィンテージですよね。
FVもっとあるよ(笑)だって考えてごらん、50年代のフライングVなんて数えるほどしか作ってない。コリーナのラップスティールだって本数は6弦ギターに比べれば微々たるものだ。金型で成型したプラスチックパーツが大量にあまるのは当然だろう。
VMゴールドかと思えばクロームだったり、レイズドロゴは不思議っす。
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