ピート・タウンゼント・モデルのSGスペシャル

The Whoのギタリスト、ピート・ダウンゼント・モデルのSGスペシャルと、ビリー・ジョー・モデルのレスポール・ジュニア、2本の白いギターにクローズアップ。実は高品質なギターが多い、ギブソンの限定アーティストモデルをご紹介します。

ピート・タウンゼント・モデルのSGスペシャルとビリー・ジョー・モデルのレスポール・ジュニア

FV（Fukazawa Vintage Club）「俺スキ」も、これまで随分レアなモデルをフィーチャーしてきたけれど、今回ぐらい普通っぽいのはめずらしいだろ？

VM（Vintage Maniacs）ハードケースを見ると全然普通じゃないっすね。

FV鋭いよ、君は、最近（笑）ギブソンから時々忘れたころに登場するSGの○周年モデルとか、レスポールのアーティストモデルとか、最近はバージョンが多すぎて集めるのも大変だ。

VMとか言いながらちゃんと購入しているところ、FVさんはマニアですね。

FV人から借りたギターを分解するわけにはいかんからなあ…

VMまずはハードケースの異様さが目を引きますね。

FVそうだね、特にビリー・ジョー・モデルのヒョウ柄の内張りケースは、Vintage Maniacsでも紹介してきたからご存知として。

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ビリー・ジョー・モデルのギターケース

ギブソンは時々Coolなことをやってくれます。中でもギター本体ではないアクセサリーやハードケースの特別仕様は、知らない内に限定販売が終了したりして見逃しがちです。ビリー・ジョー・モデルのハードケースはその良い例でしょう。

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VMこのケース、この前ヤフオクで3万円以上してましたよ。

FVSGはThe Whoのギタリスト、ピート・ダウンゼント・モデルだよね。

VMギター壊す人。

FVケースに「WHO」って書いてあっても、当時の「The Who」を知らない若者には「このケース、落とし物かな？Who？」って、愛想も小想もない（笑）

高品質な企画が多いギブソンの限定アーティストモデル

VMステッカーは最初からケースに入ってたんですか？

FVそうだよ。こんな小物を付属させて、アーティストモデルなんて子供だましで、買うやつがいるのかね。

VMでも買ったんですよね？

FVまあね。「子供だまし」って言ったけど、実はギブソンの限定アーティストモデルは価格がリーズナブルで高品質な企画が多いんだよ。フィニッシュもいいし。この機種はボディカラーのホワイトが、クリームホワイトというよりオフホワイトでSGとしてはめずらしいから欲しくてね。バインディングもしっかりとオフホワイトだ。

VMビリー・ジョー・モデルも同系色のホワイトですね。

VMこの指板の材料、ローズウッドじゃないです…ピート・タウンゼント・モデルはちょっと良質に見えるけど。ピートのは、ちゃんとスペックシートにもローズウッドって威張って書いてました。

FV（笑）

ピート・タウンゼント・モデルの仕様をチェック

FV各部を見てみるか。手前がSGスペシャルだが「50th」がなんだかわからん。The Whoの結成50年か？

VM2012年発売ですからSG登場から50周年ってことでしょう。ネックの幅は1.695インチで60年プロフィールって書いてありますね。P-90はこのモデル用にアルニコⅤ搭載「タウンゼントのSonic Spunk Soundを再現」って無理やりでかっこいいですよ。

FVウエイトは3.0kgで軽いね。

FVちょっとした手間をかけたキャビティとか、ネックまわりの加工とかはカスタムショップのクオリティだよ。ジャックプレートもピートの愛機らしくメタルだ。コストかけてるね。

ビリー・ジョー・モデルのスペックを確認

VMビリー・ジョー・モデルも、塗装の質感とか各部分の作りとか、価格から考えると随分とクオリティが高いです。やっぱりアーティストモデルってお買い得感があるんでしょうね。

FVたしかに木材の質感というか、導管がちゃんと見えるしっとりとしたラッカー仕上げがGood。

FVレスポール・ジュニアで3.8kgはちょっと重めかな。

FV キャビティやネックまわりも丁寧な加工でレギュラーラインとは明らかに違うね。

VMこういうカットだとチェリーも60年代っぽく見えて不思議です。

ヘッドストックのシリアルはかなり残念

FVあとは細かいところだと、ヘッドの裏側のシリアルが、それぞれかなり残念。SGは桁数を減らしてくれればヴィンテージっぽいのに（笑）

SGはお買い得！

VM今回は写真が多いわりに、なんか総花的な解説で心がこもっていませんね。

FVそんなことないけどね。なんかこう、せっかく「WHO」のハードケースとか頑張ってるのにヘッドに「50th」のプリントじゃなあ…とか思ってさ。

VMさすがに価格帯を考えると、ヒスコレっぽく作るとラインナップがくずれますからね。

FV商品企画の常套句だな、ラインナップってのは（笑）こんなことやっててファンから見放されなければいいけど。心配だよ。今回は「俺スキ」っていうよりも「折れスギ」って印象。最後にひと言、SGはお買い得だと思うね。

VMヘッドを塗りつぶしちゃだめですよ！

カタログのPete

VMそういえば、1か月ぐらい前からカタログをあちこち散らかしてましたよね。何を探してたんですか？

FVいやいや、整理が悪くて。年代順に並べてたはずのGibsonカタログなんだけど、2001年と2006年だけ、雑誌社に貸したら帰ってきてなくてね。

VMこれ、20年近く前のカタログですけど、ずいぶんキレイに保存してますね。

FVうーん、どちらかといえばギターよりも丁寧に扱ってるかな…ってことは無いけど（笑）

VMで、出てきたんですか？

FVそうそう、ピート・タウンゼント・モデルなんだけど、たしかステッカーも付属ってカタログに書いてあったよなあ…と。

VMうひゃー、すごい。価格も載ってますね。

FV158,000円は破格だと思うよ。このクオリティでハードケース付だしね。

VM仕様に「Decal」って書いてあるから、それがステッカーのことかと思いました。

FVだろ？私も誤解してたけど、これはヘッドストック裏のデカールのことだね。ステッカーがついているとは書かれてないなあ。

VM企画したけど、冷静に振り返って書くほどでもないと思ったのでは？それはそうと、一度1990年代からの歴代カタログをデータベース化して、Vintage Maniacsでレビューしてくださいよ。

FVやりたいねえ。Gibson社がオーケーしてくれたら、ヴィンテージカタログの復刻も企画するよ。

VMたのしみ～。